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【MT4】バックテストを実戦に落とし込む方法|3ステップで適正ロットと想定利回りを導き出す

※この記事はアフィリエイト広告を利用しています

MT4でEAを運用するうえで欠かせないのがバックテストですが、実際にやってみると「分かりにくい」「判断に迷う」と感じる人も多いのではないでしょうか。バックテストから得られる情報は非常に多く、その中で多くの人が最も知りたいのは、「結局どれくらい稼げそうなのか」という点だと思います。

本記事では、その答えにたどり着くまでの分析のやり方を整理し、本当に必要な情報だけに絞って実践的な流れとして解説していきます。

本文:外国為替編集部
FX雑誌『外国為替』vol.6より再構成

バックテストは「適正ロット」を知るための作業でもある

すでに実施済みのバックテスト結果を確認する際、最初に押さえるべきポイントは「初期証拠金」「取引ロット」「バックテスト期間」の3点です。これらを把握しないままでは、そのEAの性能を正しく評価することはできません。

というのも、同じ成績であっても、取引ロットが異なれば損益額は大きく変わるからです。たとえば100pipsの利益でも、1万通貨であれば約1万円、1000通貨であれば約1000円になります(円絡み通貨ペアの場合)。

つまり、ロットが定まらなければ、その成績が良いのか悪いのかを判断すること自体ができません。バックテストは、EAの性能を見る作業であると同時に、妥当なロットを見極める工程でもあるのです。

最大ドローダウン(DD)の5倍を目安に資金を準備する

ロット設定で重要になるのが、「どこまでの損失を許容できるか」という基準です。一般的には、最大ドローダウン(DD)を資金の何%まで許容するかを考えます。最大DDとは、バックテスト期間中に資産がどれだけ減少したかを示す指標で、多くの場合、資金の10〜20%以内に収まるようロットを調整します。

仮に最大DDを資金の20%まで許容する場合、最大DD時に減少した金額の5倍の資金を口座に用意する計算になります。「そこまで必要なのか」と感じるかもしれませんが、現実的には妥当な水準です。なぜなら、過去に発生した好不調は、将来も再び起こる可能性があり、最大DDが更新されることも十分に考えられるからです。

たとえば100万円の資金が、どこまで減ったら精神的に耐えられなくなるかを想像してみてください。バックテスト上の最大DDの約2倍程度の損失は現実的に起こり得ます。20%設定であっても、40%前後の資金減少は珍しくありません。100万円が40万円まで減れば、多くの人がEA運用を継続できなくなるでしょう。だからこそ、継続不能になるリスクは、事前に極力排除しておく必要があります。

ロットが決まれば、想定リターンも見えてくる

最悪のケースを想定したうえで本ロット(適正な取引数量)が定まると、ようやく「どれくらいの利益が見込めるか」を判断できます。

利益を見る際の基本指標は純益です。これはバックテスト期間を通じて資金がどれだけ増減したかを示します。すでにテスト期間を把握しているはずなので、たとえば10年分のバックテストであれば、純益を10で割ることで1年あたりの想定損益が算出できます。これを運用資金で割り、100を掛ければ、想定年間リターン率が求められます。運用期間の情報がなければ、利益の評価はできないというわけです。

また、取引回数を期間で割れば、平均的なトレード頻度も把握できます。なお、海外ツールやデータでは損益がドル表記されるケースも少なくありません。慣れない通貨ではありますが、都度円換算するよりも、まずはドルベースで考え、最後にまとめて円換算するほうが混乱を防げます。

勝率やPFを単体で評価してはいけない

FXデータの中でも、特に注目されやすい指標が勝率です。しかし、勝率だけでEAの良し悪しを判断するのは適切ではありません。勝率はあくまで他のデータと組み合わせて見るものであり、単独での高低には大きな意味がないからです。

プロフィットファクター(PF)も同様で、「いくつ以上なら優秀」と一概に言える基準はありません。ただし、PFが1を下回るEAは、総合的に損失を出しているため、運用対象として論外です。最低条件としてPFが1以上であることは必須といえるでしょう。

バックテスト技術こそが自動売買の成否を分ける

ここまで、EAのバックテスト結果の中でも、特に重要な基本要素に絞って解説してきました。EAの内部ロジックが分からない以上、投資家はテスト結果から性能やリスクを推測するしかありません。

今回触れなかった指標やデータも数多く存在しますが、より深く分析したい場合は、QuantAnalyzerや岩ライザーFXといった専用ツールを使うことで、理解が一段と進むはずです。

自動売買において投資家ができることは、EAを選別し、適正なロットで運用することに尽きます。その前提となるバックテスト技術を、継続的に磨いていきましょう。


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ストラテジーテスターレポートの読み方

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source: FX雑誌『外国為替』

MT4でバックテストを行うと、ストラテジーテスターのレポート画面が表示されます。一見すると情報量が多く、どこを見ればよいのか分かりづらいかもしれません。この中には非常に重要な数値と、今回の目的では重要度が低い数値が混在しています。

本記事のテーマに沿って、必要となる項目を上で示しました。強調されていない数値については、今回の分析では無理に追いかける必要はありません。

STEP.1 初期証拠金・ロット・テスト期間を最初に確認する

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source: FX雑誌『外国為替』

バックテスト結果を見ると、つい「いくら儲かったか」に目が行きがちです。しかし、その前に必ず確認すべきなのが、資金、ロット、期間の3点です。これらが明確になって初めて、損益データに意味が生まれます。

この3要素は、バックテスト開始前に投資家自身が設定できる項目です。テストを重ねるうちに、事前に条件を把握し、狙ったデータを引き出せるようになります。他人のバックテスト結果を見る場合は、設定内容が分からないため、なおさら最初にチェックする必要があります。

●ストラテジーテスターの初期設定

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source: FX雑誌『外国為替』

初期状態のまま使用している場合、初期証拠金は10,000ドルに設定されています。バックテスト期間は取得可能な全期間となり、取引ロットはEAの初期設定に依存します。

STEP.2 最大DDを軸にリスクを把握し、本ロットを決める

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source: FX雑誌『外国為替』

次に確認するのは、「どれくらい負けたのか」という点です。これを把握しなければ、利益の評価もできません。損失の指標となるのが最大DDで、資産が最も増えた地点から、最も減少した地点までの下落幅を示します。この数値も、ロットによって大きく変動します。

裁量トレードと同様、FXでは損失から資金管理を考えるのが基本です。一般的には、最大DDが総資産の10〜20%に収まるよう調整します。この調整は、取引ロットの増減によって行います。テスト時の資金と仮ロットを把握したうえで、許容リスクから本ロットを導き出します。

STEP.3 本ロットが決まれば、期間あたりの利益が算出できる

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source: FX雑誌『外国為替』

許容できる最大DDを基準に本ロットが定まると、そのロットで運用した場合のテスト結果が具体的に見えてきます。ここまで進んで初めて、「どれくらい稼げたか」が判断できます。

利益の基本指標は純益で、総利益から総損失を差し引いたものです。これをテスト期間で割ることで、想定年間リターン(年利)を算出できます。さらに期待利得は、1トレードあたりに期待できる平均損益を示します。この値が小さいほど、スプレッドやスリッページの影響を受けやすくなる点には注意が必要です。

●勝率やPFの重要度が高くない理由

勝率やプロフィットファクター(PF=総利益÷総損失)は多くの人が注目しますが、実際の重要度はそれほど高くありません。なぜなら、これらに明確な適正基準が存在しないからです。

高勝率でも、一度の損失が極端に大きければ、トータルでは成績が振るわないEAも存在します。勝率やPFは、あくまで他のデータと組み合わせ、全体像の中で判断するようにしましょう。

見づらいバックテスト結果を見やすくする2種類のツール

QuantAnalyzer

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source: FX雑誌『外国為替』

MT4のバックテストデータを読み込むことで、より多くの情報が得られるツール。日本語対応しておらず、英語での操作になりますが、無料でも多くの機能を使用できます。

岩ライザーFX

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source: FX雑誌『外国為替』

有料ではありますが、非常に多くの機能を有するバックテストツール。日本語操作できる点も嬉しく、特にDD関連のデータが充実しています。

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