アメリカ大統領選挙がFRBの利上げペースを早めそうだという観測が出てきました。メルマガ『週刊 証券アナリスト武田甲州の株式講座プレミアム』が解説します。
ドル安派のトランプ&クリントン優勢、ならば今のうちに
「米国利上げ前倒し」観測
米国大統領選挙が米国利上げを早めそうだという観測が出てきました。
現在優勢と伝えられる民主党クリントン氏、共和党トランプ氏ともに日中を為替操作国として非難しています。
この2人はドル高よりもドル安が好ましいと考えているようです。つまり「円安はノー、円高はイエス」なのです。
したがってドル高(=円安)になりやすい米国利上げにも否定的との論理的帰結になります。
もちろんFRBが為替だけを見て動くことはありませんが、次期大統領の有力候補がドル高に直結する利上げに後ろ向きとなると、それまでに利上げをやってしまおうと動くのは当然です。
足元の景気状況は労働市場がほぼ完全雇用状態、1~3月期のGDPは年率2%前後で、1%だった15年10~12月期より良くなっていると思われるからです。
今月のFOMCでは利上げはなさそうですが、6~10月のどこかで1~2回の利上げがあると思われます。
大統領本選(11月)の前の米国利上げを視野に入れておきましょう。
それでもドル円為替が円安に向かうのかは不透明です。次期大統領が誰になってもドル高を容認しないかもしれないからです。
『週刊 証券アナリスト武田甲州の株式講座プレミアム』(2016年3月7日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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証券アナリスト武田甲州が、経済やマーケットの先読み・裏読み情報を毎週月曜日に発行。2008年3月のセミナーでは米国で最大300兆円の公的資金投入を予想。2008年9月末時点で米国のゼロ金利、量的緩和政策実施を予測するなど大胆な未来予測情報もあります。