「人生100年時代」の老後を惨めにしない資産運用、4つのポイント=田中徹郎

人生100年時代がやってきます。つまり、100歳まで生きることを前提とした資産運用が必要です。では、向こう数十年以上の変化にどう対応すれば良いでしょうか。(『一緒に歩もう!小富豪への道』田中徹郎)

プロフィール:田中徹郎(たなか てつろう)
(株)銀座なみきFP事務所代表、ファイナンシャルプランナー、認定テクニカルアナリスト。1961年神戸生まれ。神戸大学経営学部卒業後、三洋電機入社。本社財務部勤務を経て、1990年ソニー入社。主にマーケティング畑を歩む。2004年に同社退社後、ソニー生命を経て独立。

人生はどんどん長く。向こう数十年で起こる4つの変化に対応せよ

「少なくとも100歳まで」の人生計画が必要

人生100年時代の到来…。最近、よく耳にする言葉です。長寿化時代を意識して、政府も「人生100年時代構想会議」を作ったそうですね。

いつか当メルマガでも申し上げましたが、僕たちファイナンシャルプランナーが作成する
キャッシュフロー表(将来のお金の出入りと残高を試算するために作成する表)も、少なくとも90歳まで網羅しなくてはならないと思います。

仮に、男性が90歳まで生きるとすればどうでしょう。女性である奥さんはさらに長命ですし、一般的にご主人より数歳は年下です。

したがって今後、私たちが作成する資産運用プランは、少なくともご主人100歳時点までを想定したものでなくてはならないでしょう。

思えば時代は変わったものです…。僕がこの仕事を始めた2004年ごろ、キャッシュフローの試算は、せいぜいご主人90歳時点まででOKでした。それが今では100歳です。

多くの方は、「90歳が100歳に伸びたところで、さほど資産運用には関係ない」とお考えかもしれませんが、決してそうではありません

向こう45年の間に起こる「4つの変化」とは?

例えば、僕のように50歳代半ばの人にとってはどうでしょう。90歳までの試算でよければあと35年ですが、100歳まで生きるとすれば、45年先まで想定しなくてはなりません。35年と45年の差は大きいと思います。

では、向こう45年の間に、どのような環境の変化があるのでしょう。

<変化(1):インフレ>

考えられる変化の1つは、インフレです。ここ20年ほどはデフレ傾向ですが、向こう45年ともなればどうなのでしょう…。今から45年前といえば1972年ですが、1970年代には2度のオイルショックがあり、日本は「狂乱物価」とよばれた超インフレ時代を経験しました。

<変化(2):経済危機>

2つ目に想定しておきたいのは、経済危機です。思えばこの45年間にいろんなことが起きました。ブラックマンデ-、バブルの崩壊、金融不安、ITバブル、リーマン・ショック…。その都度、私たちの資産は大きく棄損しました。おそらく、向こう45年の間に何度も金融危機が起きるでしょう。

<変化(3):日本の財政危機>

3つ目の懸念はわが国財政の危機です。この問題に関してはあえてここでは触れませんが、
向こう45年という時間軸で見た場合、この問題を真剣に考えないわけにはいきません。

<変化(4):健康問題>

4つ目の懸念は、私たち自身の健康問題です。寿命は延びましたが、健康寿命が今後も伸び続けるとは限りません、他の病気と違って特に認知症は、いまだに根本的な治癒につながる新薬の見通しはたっていないと聞きます。私たち自身が認知症を患った場合にそなえ、準備する必要性は今後さらに高まるのではないでしょうか。

では、上記のような環境変化や懸念事項に備え、私たちはどのような点に留意して、資産を維持管理していけばよいのでしょうか

Next: 貯蓄だけでは片手落ち。45年分の変化に対応するには?

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