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家計の見直しで「ウチと似た他の家庭はどうなの?」と聞く人が失敗するワケ=牧野寿和

比較できる家庭は存在しない

世の中で、比較できる家庭は存在しません。

なぜなら、
同じ誕生日の幼馴染の2人が、
同じ小中高校に通学して、
同じ成績で、
同じ会社に同期で入社して、
同じ給与、
同じ年に結婚して、
同じ年に子どもが生まれて、
同じ年に同じ金額の住宅を同じ街で購入して、
同じ額の住宅ローンで融資を受けて、
同じ期間で返済していくことにした。

そして、まだまだ同じことを生涯続けたとします。しかし、根本的に、個々人の性格も嗜好も違います。だから、同じような生活はできないのです。

従って、「私たちと同じような家庭の方はどうなの?」と問われても、比較できる家庭は存在しないのです。

とはいっても、比較はできなくても、参考にできる人はいます。ただし、それには条件があります。

他人の家計を参考にできる人の条件

私もFP業務で提案したことに、「私たちと同じような家庭はどうなの?」と聞かれれば、上述のように他の家庭と比較するのは難しいとお話しすることがあります。ただし、参考までにとお断りして、FPとしての業務経験をカスタマイズして、お話しすることもあります。

他の人の行動を参考にできる条件は、同じような収入がある、同じような家族構成である、といったことではありません。参考として他の家庭の例を紹介したときに、その方の行動を批判するのではなく、自分のことのように受け入れることができる。つまり、理解できる方にお話しするようにしています。

このような方であれば、他の人の行動をご自身に置き換えて、FPの提案が、その方にとって優しいものでなくても、ご自身やご家族でも受け入れて実行可能か、判断されるのです。そのためには、やはりその方ご自身の人生経験も必要となり、年齢的には40代以降の世代の方が対象となるでしょうか。

Next: 成功例をマネしてもうまく行かない。自分の家計と真摯に向き合うこと

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