日米経済にも返り血警戒
金融緩和の長期化を見込んで、投資家はすでに先進国市場の資産にとどまらず、新興国、資源国への投資を拡大しています。
コモディティ価格の急騰、新興国、資源国通貨の上昇がこれを示唆しています。また日米経済は中国市場に大きく依存するようになっています。
しかし、FRBが中国たたきを意図して緩和姿勢を修正したとしても、真っ先に影響を受けるのが、この新興国、資源国です。金融市場が脆弱な中で、ドル資金の大波が引き揚げると、足元をすくわれます。
このため、米国の金融緩和縮小、米国金利、ドルの上昇は、中国経済を大きく揺さぶるとともに、新興市場全般、とりわけ資源国から資金を吸い上げることになり、新興国での通貨不安、金利上昇、株安をもたらします。これらは日米や欧州の投資家にも跳ね返ります。
FRBが緩和縮小に出る時には、新興市場への投資には十分な注意が必要になります。
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- 無視できなくなったコモディティ価格高騰(6/14)
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- 広がる日米の景気格差(6/9)
- 自分で決められる当たり前の国へ(6/7)
- K字型回復の危うさ(6/4)
- ロンドンG7、日本は針の筵(6/2)
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- 非常時宰相には強さが必要(5/31)
- コロナ禍での物価下落は大きくない(5/28)
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- 株バブルはまだ拡大しやすい(3/17)
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- ジェンダー・ギャップ以前に考えること(3/5)
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- 長期金利上昇をめぐる当局と市場の戦い(2/19)
- 株価3万円回復と資産格差(2/17)
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- コロナ禍からの回復、3つの特色(10/7)
- 鬼の居ぬ間の地政学リスク(10/5)
- 新型コロナで事実上のMMT(10/2)
- 法廷闘争を目論むトランプ陣営(9/30)
- 密かにドル安策をとり始めたトランプ政権(9/28)
- 米の中東和平がかえって緊張高める(9/25)
- 日銀の物価安定目標は景気の足かせ(9/23)
- 勢いを失ったトランプの選挙戦(9/18)
- 広がるW字型景気リスク(9/16)
- アベノミクス継承政権買いの限界(9/14)
- 7月の家計消費息切れは何を意味するのか(9/11)
- 世界貿易は6月底入れだが(9/9)
- 法人企業統計にみるコロナの明暗(9/7)
- 中国習近平政権に異変か(9/4)
- 「アベノミクス」は何だったのか(9/2)
- 失った時間は永久に取り戻せない(7/31)
- ワクチン開発の政治化リスク(7/29)
- フラット化の中でドル高が修正(7/27)
- 「骨太」の内需拡大策は付け焼刃(7/22)
- 米国のW字型回復を懸念するFRB(7/20)
- 劣勢のトランプ大統領に「ウルトラC」はあるか(7/17)
- ウィズコロナで注目される健康ビジネス(7/15)
- コロナ対策で使った11兆ドルの後始末(7/13)
- 回復の力をそぐ2メートルの壁(7/10)
- 試される人間の知恵(7/8)
- 計算違いした香港中国化の代償(7/6)
- 政治リスクが高まる日米株式市場(7/3)
- 規制と自由、コロナ共生下の経済成果は(7/1)
- 世界貿易にもコロナ・ショック(6/29)
- 転倒した憲法改正解散(6/26)
- 市場の期待と当局の不安がぶつかる米国経済(6/24)
- 狂った朝鮮半島統一シナリオ(6/22)
- 見えてきたコロナ危機の深刻度(6/19)
- 崖っぷちの習近平政権(6/17)
- FRBが作ったドル安株高の流れに待った(6/15)
- 長期金利上昇を意識し始めた主要中銀(6/12)
- コロナで狂った中国の覇権拡大(6/10)
- トランプ「拡大G7」の狙いは(6/8)
- 準備不足の経済再開で大きな代償も(6/5)
- コロナより政権に負担となった黒人差別(6/3)
- 自動車依存経済に警鐘を鳴らしたコロナ(6/1)
- 非効率のビジネスモデル(5/29)
- 再燃した香港での米中戦争リスク(5/27)
- 日本は反グローバル化への対応に遅れ(5/25)
- 日銀の量的質的緩和は行き詰まった(5/22)
- トランプ再選に暗雲(5/20)
- トランプ大統領、ドル高容認発言の真意は(5/18)
- 堤防は弱いところから決壊する(5/15)
- コロナの変革エネルギーは甚大(5/13)
- 株の2番底リスクは米中緊張からか(5/11)
- 「緊急事態宣言」延長で経済、市場は?(5/8)
- 敵を知り己を知らば百戦危うからず(5/1)
- コロナ対応にも米国の指示(4/27)
- 原油価格急落が示唆する経済危機のマグニチュード(4/24)
- ソーシャルディスタンシングがカギ(4/22)
- ステージ3に入る株式市場(4/20)
- 「収益」「効率」から「安心」「信頼」へ(4/17)
- コロナショックは時間との闘い(4/15)
- 株価の指標性が変わった(4/13)
- 108兆円経済対策に過大な期待は禁物(4/10)
- コロナ恐慌からのV字回復が期待しにくい3つの理由(4/8)
- コロナを巡る米中の思惑と現実は(4/6)
- 働き方改革が裏目に?(4/3)
- 緊急経済対策は、危機版と平時版を分ける必要(4/1)
- コロナ大恐慌(3/30)
- 大失業、倒産への備えが急務(3/27)
- 新型コロナウイルスと世界大戦(3/25)
- 市場が無視する大盤振る舞い政策(3/23)
- 金融政策行き詰まりの危険な帰結(3/18)
- 政府の面子優先で景気後退確定的(3/13)
- 市場に手足を縛られたFRB(3/11)
- コロナの影響、カギを握る米国が動き始めた(3/9)
- トランプ再選の真の敵はコロナウイルスか(3/6)
- 2月以降の指標パニックに備える(3/4)
- 判断を誤った新型コロナウイルス対策(3/2)
- 世界貿易は異例の2年連続マイナス懸念(2/28)
- 政府対応の失敗で「安全通貨」の地位を失った円(2/26)
- 信用を失った政府の「月例経済報告」(2/21)
- 上昇続く金価格が示唆する世界の不安(2/19)
- IMFに指導を受けた日銀(2/17)
- 中国のGDP1ポイント下落のインパクト(2/14)
- 習近平主席の危険な賭け(2/12)
- 政府の「働き方改革」に落とし穴(2/10)
- コロナウイルスは時限爆弾(2/7)
- 鵜呑みにできない政府統計(2/5)
- FRBにレポオペ解除不能危機(2/3)
『マンさんの経済あらかると』(2021年6月18日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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金融・為替市場で40年近いエコノミスト経歴を持つ著者が、日々経済問題と取り組んでいる方々のために、ホットな話題を「あらかると」の形でとりあげます。新聞やTVが取り上げない裏話にもご期待ください。