fbpx

10年以内に「消費税15%」は確実にいく。税金で貧困化する私たちはどう抵抗すべきか?=鈴木傾城

そして今、日本は亡国の道を歩もうとしている

しかし2019年10月、日本政府は「好景気でもない時期に税金を上げる」という無謀なことをした。

言うまでもないが、税金は上がっても給料が上がらない。消費税は、ある瞬間から一斉にモノの値段に反映されるのだが、給料は消費税が2%上がったらすぐに上がるというわけではない。年金も2%上がるわけではない。

消費税は取り入れられるのは瞬間だが、給料も年金も上がらない。

そうであれば、人々は防衛のために「金を使わない選択」をするのは当たり前である。それはすなわち、景気を落ち込ませることを意味している。

日本は高度成長しているわけではない。にも関わらず消費税が取り入れられてどんどん税率が上がっている。だから、景気は一向に戻らない。

消費税が初めて取り入れられたのは1989年4月だった。この年はバブルの真っ最中だったが、消費税3%が取り入れられた翌年からバブルは崩壊していき、1997年に消費税が5%になったら日本はますます不景気になって若年層の格差問題が広がっていった。

2012年に消費税が8%になった頃はもう日本経済はボロボロになっていたのだが、2019年には追い打ちをかけるように10%にした。日本は亡国の道を歩もうとしている。

「政治家・官僚の作った借金は、国民であるあなたが払う」

政府は、消費税が景気を落ち込ませることを十分に理解している。しかし、それでも容赦なく税金を上げようとする。

最悪なのは、日本人に課せられている税金は消費税だけではないことだ。

所得税、住民税、固定資産税、国民年金、介護保険料、復興税、自動車税、ガソリン税、酒税、タバコ税、贈与税、相続税……等々、ありとあらゆる税金を取られている。

現在、サラリーマンの税金・保険料負担は50%に届こうとしているのだ。月に30万円を稼げば15万円は税金で消えていくということだ。年間にすると180万円の税金負担を課せられてる。

そうやって吸い上げられた金は、政治家や官僚が好き放題に無駄遣いする。

税金と国家予算の話になると、「積極財政をすべし」という人もいて私もそれに100%賛成するのだが、その前に私が頭に来るのは政治家・官僚が血税を無駄に浪費したり外国人にばらまいたりして何とも思っていないということだ。

積極財政の前に、過去の政治家や官僚が猛烈な無駄遣いを繰り返して膨らませた累積債務は、彼ら自身が身銭を切って返さなければならない類いのものだが、彼らはそんなことはしない。

どうするのかというと、自分たちの無駄遣いを国民に転嫁するのである。国民にツケを支払わせるのである。国民と言えば、他人事に聞こえるかもしれないので、このように言い換えた方がいいかもしれない。

「政治家・官僚の作った借金は、国民であるあなたが払う」

コロナ以後の景気は一時的に良くなることもあるだろう。しかし、逆にどうしようもない事態に陥る可能性もある。先行きが不透明になる中で、隠れ財務省であるIMFは「消費税をもっと上げよ」と言うのである。

2019年10月に消費税は10%になったばかりなのに、もう「10年以内に15%」が準備されているのである。言語道断だ。

Next: 私たちは税金で貧困化することになる

1 2 3
いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー