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FOMC前夜に「焼け野原」パウエルショックで日米株価はどう動く?利上げより重要な“QT”の手段=脇田栄一

パウエルは発信に失敗する?FOMCで株価はどう動くか

まぁ、以下はあまりブログでは言わないことだが……オペは、入札や実施日、総額はFRBが決定する。それに対してスタンディングファシリティ(ここではSRF)は、金融機関がイニシアティブをとる、といった違いがある(金融機関側からの申請によってFRBが資金要請に応じる形になる)。

つまり、QT実行にあたってSRFを活用すれば、金融機関は手元キャッシュを抱える必要が薄れるため(保有国債がいつでも換金可能)、手厚い準備(ブタ積みね)が低くなり、超過準備(俗にいうFRBのバランスシート)が減るという目論見。

これをパウエルはどこかで丁寧・的確に発信しなくてはいけないのだが、現時点では(コミュニケーションに)失敗する可能性が高い。

前回お伝えしたように、QTに関してはマーケットの反応を考えたとき、漠然とした発信で逃げ切るしかない。高インフレが重要で、引き締めの発信をしなくてはいけないのであれば、政策金利の引き上げだけに留めておくべきだし、現在のマーケットの続落はそれを訴えている。

昨年から1月下旬は「焼け野原(かも)」と私が言っていたのは、これら上記の要因と、その他さまざまな要因を重ねた結果の発信だった。その中に、パウエルの受け身な発信(後手)あり、そう考えればマーケットの圧力に屈するのがベスト、だと言える。

金融政策も近年、金利政策と量的政策に分けて考えられていたでしょう?本当にザックリ言ってしまえば、両方、ダブルで発信してくれるな、という市場の値動きなわけで、これに議長がどう応じるか、といった話。

QTについて述べるとすれば、漠然と煙に巻くと予想。が、しかし先延ばしを重ねてFOMCのたびに毎回こんな調子ではね。また更新します(※投資は自己責任でお願いします)。

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image by:Federalreserve at Wikimedia Commons [Public Domain], via Wikimedia Commons
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本記事は脇田栄一氏のブログ「ニューノーマルの理(ことわり)」からの提供記事です。
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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