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なぜ米国株に暴風?ナスダックを強烈に下げた3つの元凶。FOMCの「オブラートに包んだ」会見に要警戒

なぜ暴風が吹き荒れる?

日経平均夜間先物はダウの上下動に連動して一時2万6,900円割れまであって2万7,300円まで急速に戻したけど、なんで戻したんだろう?っていう…。

1つには「将来の利益」の値段が下がったように見える。投資家は今現在お金を稼いでいることを評価していて、未来の利益を買うことをリスクが高いと考えたと。

あるいはもう1つ、去年末から書いているけど、GAFAMやエヌビディア、AMD、テスラさらにフォードといった「個別株コールオプションの活況がコールの売り手のデルタヘッジの現物株買いを呼び込んで株価が上昇加速」していた銘柄たちに先安バイアスが掛かることで「コール買い」が減り、つり上げられていた価格が剥落しているようにも見える。

今日の象徴は毎度おなじみハイテク株ETFのARKK3.5%安。一昨年その強力な上昇力で最も注目されたファンドの不調が今のアメリカ市場の「変調」の縮図と言っていい。

「THE Street」の記事によれば、ハイテク株が半数を占めるナスダック指数が最高値をつけた11月以降、18%下落している。しかし「18%の下落で済んでいる」のは、比較的時価総額の大きな銘柄が「値段をまだ保っている」からであって、ナスダックの3,000以上の銘柄のうち、約4割の株が株価が半値近くまで下落したという。

この辺は日本の新興市場(ナスダック市場と違ってテックジャイアンがいない)が総崩れしているのと似ているね。

米EV銘柄は全面的に下げる

今晩決算発表(ナスダックの引け後予定)のテスラは結局1.2%安。時間外ではそこから0.7%下げてて、EV銘柄安の流れに逆らえず。一時900ドル割れ寸前まで下げる場面もあった。

今日はフォードが売買代金16位で2%安。ニーオが4%安、リビアンが7%安とEVは全面的に安い。 「物凄く売られた」というより「閑古鳥が鳴いてて買い手がいない中を見切り売りでずるずる下げていく」という感じかな。

テスラこそ圧倒的な人気があるけれど、 未だ売上が立っていない(EV関連とされるフォードもまだ実績はあまりない)部分について、投資家が参加意欲を急速に失っている象徴だと思う。

僕がよく書くけど「椅子取りゲームの参加者が多いと椅子の価値が上がる」。今までは単に参加者が多いから、という理由でプレミアム価格がついてたEVだけど、人々が興味を失ったことで薄商いの中を下げていく構図になってる。

リビアン日足(SBI証券提供)

リビアン 日足(SBI証券提供)

熱狂がIPOに酔った出来高の異常な大きさと共に、そして今の下落が出来高の減少と共に起こっているのがわかる(銘柄は違うけど今の海運株にも通じるものがあるかもね)。

Next: ソニー1社分の時価総額を溶かしたMicrosoftの下げ。今後の展開は?

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