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善良な市民も一晩で資産ゼロ。プーチンが世界に知らしめた「金融防衛」と生活ダウングレードの重要性=鈴木傾城

今年は金融防衛の年

政府は社会情勢にうまく対応できていない。今は金融経済も実体経済も混乱して政府は後手後手に回っている。物価は上がるばかりだし、ウクライナ侵攻の悪影響はこれから世界にも波及する。アメリカの利上げもこれからだ。

これから経済情勢はもっと悪化するのだ。

今年は気をつけなければならない。経済が悪化してどうしようもなくなるのだから、前もって「金融防衛」をすることも必要になってくる。

そうなのだ、今年は金融防衛の年なのである。

ダウングレードは口で言うほど簡単なことではない

世の中が悪くなるのだから、「金融防衛」しておかなければならないのは当然のことである。社会情勢が悪化し、転がり落ちてから「前もって節約しておけばよかった」となるのはかなり精神的ダメージだ。

金融防衛は「守りに入る」という意味である。資産は増やすよりも減らさないことを第一に考える。「リスクを取らないでじっとしておく」のが一番である。そして、実体経済の悪化に備えて、節約中心のライフスタイルに転換する。

一言でいうと「ダウングレード」していく。

世の中がより悪くなるのであれば、悪くなる前にダウングレードしておいた方が精神的に助かる。ダウングレードは口で言うほど簡単なことではない。だから、それを徐々に行なっていくというのが必要なのだ。

普通の人は生活の質を上げることは考えるのだが、下げることは考えない。悪い時代がきても、苦境に落ちても、自分は何とかなると思い、金融防衛よりも今の生活を維持しようとしたり、もっと質を上げようともがく。

自分の生活の質を落とすというのは非常につらいことである。今までよりも金が使えなくなり、生活のあらゆる面で節約と我慢が必要になる。ダウングレードは精神的にも大きなストレスを発生させる。

良いモノを買っていた人が安物にダウングレードすると、その安っぽさに気が滅入る。良い服が着られなくなり、良い品物が持てなくなり、豪華な食事も食べられなくなると、そのひとつひとつが自分を苦痛にさせる。

だから、誰もがダウングレードしなくてもいいように、激しく金を追い求めてアップグレードに必死になる。しかし、金融防衛が必要な時代は、それが苦難の道となる。社会情勢が悪い時、すなわち環境が圧倒的に不利な時は、攻撃よりも防衛に回った方がいい。

Next: 金融防衛ができるかできないか。それが今年の課題である

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