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小池都知事の新築住宅「太陽光発電“義務化”」は世紀の愚策。不動産業界と都財政を破壊する3つの悪影響=澤田聖陽

デメリットその1:住宅購入価格の上昇、東京都財政の悪化

戸建て住宅に太陽光の設置が義務付けられると、当然ながら太陽光設置費用も含めた住宅の購入コストが上昇する。

太陽光パネルの価格が以前ほどは高くなくなっているとはいえ、通常の住宅で80~150万円程度の太陽光分の費用が増加すると推察する。

これについては助成金で設置費用をある程度賄えるような対応を考えているのだろう(すでに東京都では区市町村別に太陽光設置の助成金を出している)。

助成金で初期費用の満額もしくは初期費用のかなりの部分を賄えるようにするのではないかとは思う。

しかしながら設置後のメインテナンス費用などは自己負担となる。

太陽光パネルの耐用年数は概ね20~30年程度と言われているが、おそらくそれ以上の期間住宅に住むという人が多いはずである(ちなみに太陽光パネルの耐用年数は、住宅用太陽光を20年間保有した実績のある人はまだほとんどどいないので、あくまで想定であるが)。

将来的に太陽光パネルが発電できない状況になってしまった時は、撤去費用、廃棄費用が発生する(廃棄に係る環境問題等は後述する)。

要するに初期費用は助成金で賄えても、修理や撤去費用などで住宅購入者の住宅保有コストは大きく上昇する。

<住宅メーカーの利益が圧迫される>

また今回の小池都知事案は事業者に義務化を検討するというところが巧妙なところであり、価格競争力の乏しい事業者は太陽光の設置コストを一部事業者側で賄ったりすることも考えられる。

現在でも、戸建て事業者は建材コストや人件費の上昇などによって、利益が大きく圧迫されている企業が多い。

さらに太陽光設置のコストを事業者が一部負担するようなことになったら、事業者はやっていけなくなるところが出てくる可能性がある(もしくは下請けである建設業者にしわ寄せが行く可能性もある)。

<都財政にさらなる痛手>

助成金にしても、現在の都庁窓口の人的リソースでは対応できないだろうと考えられる。

持続化給付金のように、外部委託なども考えないと回らないだろう(持続化給付金の時にも起こったが、助成金の交付に長期の時間が掛かるなどの混乱が発生する可能性もある)。

太陽光の住宅への設置義務付けを行えば、助成金の交付と窓口対応の外部委託費用などで、都財政は大きく痛むことになるだろう。

Next: 本当にクリーンか?太陽光発電は景観や環境への負荷が大きい

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