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終戦は近い?戦費と戦死軍人数から見えてくるロシア・ウクライナ侵攻の限界点=今市太郎

ウクライナ危機が始まってから2ヶ月が経過しました。戦争のコストを含めて、ここからロシアが長くウクライナで戦争を継続することは、非常に困難なところに差し掛かっていることがおぼろげながら見え始めているのが現実です。(『今市的視点 IMAICHI POV』今市太郎)

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※本記事は有料メルマガ『今市的視点 IMAICHI POV』2022年5月1日号の抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め初月分無料のお試し購読をどうぞ。

世界で2番目に強いはずの軍隊が大ダメージ

まさかと思われたロシアのウクライナ侵攻から、すでに2か月ちょっとの期間が経過しました。

キーウが奇襲攻撃で陥落すれば2日で終結するなどと見られていたこの戦争は、今もっていつ終焉するのかわからない状況に陥っています。

メディア報道では、ウクライナ市民の犠牲者数や市街地の崩壊具合の詳細が報告されています。その映像を見ますと、ロシアの戦車などの兵器類も相当な残骸が映し出されており、4月中旬にはロシア黒海艦隊の旗艦のミサイル巡洋艦モスクワが、黒海でウクライナのミサイル攻撃から沈没したこともわかっています。

米国に次いで世界で2番目に強い軍隊のはずのロシア軍も、想像以上のダメージを受けている様子。金銭的・物理的に、戦争を長期化することができなくなっている状況が見え隠れしています。

ロシア軍の人員と装備はどれくらいの規模なのか?

ロシア軍の実態については、毎年、詳細が発表されているわけではないようです。

2017年にプーチン自らが発表した内容では、ロシア軍に勤務する人員の数は、軍属を含めて190万人強。そのうち現役軍人は101万人強で、75万人強が志願兵、残りの26万人が徴集兵となっています。それとは別に傭兵がかなり存在しているようで、こちらは適宜、集められている状況のようです。

年間の防衛予算は1ドル130円で計算しますと8兆円弱で、莫大な軍隊を抱える国としては意外に少ない印象を受けます。

航空機は3,600機弱、ヘリコプターも1,500機近く保有しており、戦車は2万両を超え、装甲戦闘車が5万両超、自走砲・けん引砲は合計で1万両以上となっています。

兵器としては、まだまだウクライナに投入できるものがありそうに見えます。

Next: 長期戦は限界?1日あたり2.6兆円の戦費を垂れ流し続けるロシア軍

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