上昇相場での“騙し”の調整局面に注意
市場では、「いったん上昇相場が弱まって調整局面に転じた」……といった見方をするテクニカルアナリストも出始めています。
しかし、今回のドル円大相場に登場する投機筋などは、大量の資金投入でファンダメンタルズ主体で相場を動かしてきますから、シカゴIMMの通貨ポジションなどの推移もお構いなしです。
例年の相場でトレンドを測る物差しだけで見ていますと、とんでもない失敗に巻き込まれる危険性があることは認識しておきたいところです。
円安はまだまだ終息しない
今回のFOMC後のパウエル発言では、ここから2回開催されるFOMCで50bpの利上げはまず確実に起きることになりますし、6月からは資産縮小も始まります。
そのため、連日無制限10年債指値オペなどを延々と繰り返す日銀の政策とは、日を追う毎に乖離が激しくなるのは間違いない状況です。
ドル円はここからまだ調整下落をする可能性は、十分に残されますが、それをもってして大相場終焉と見るのは、あまりにも拙速すぎる判断でしょう。
本邦の個人投資家は、またしても逆張りで損失を食らうリスクが高まることが危惧されるところです。そのぐらい、中央銀行政策起因の大相場には恐ろしいものがあるということです。
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『今市太郎の戦略的FX投資』(2022年5月6日号)より抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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