相場が上昇した場合は時価総額の大きい銘柄を買え
売買代金常連組はいつものように「相場上昇した場合は時価総額の大きい銘柄を買え」という動きで上昇。(ただし後述のテスラを除く)
アップル3.1%高、マイクロソフト3.4%高、アマゾン2.6%高、メタは2.1%高。
参考メタ日足
メタはやや上昇に力強さを欠いた。
半導体ツートップはエヌビディアが3.1%高、AMD4.3%高となった。半導体はロジックツートップが引っ張る形でSOX指数が3.7%高と上昇率としては今年最大級の上げになっている。
参考エヌビディア日足
半導体ではマイクロン3.2%、インテル4.6%高、ラムリサーチ6.5%高が売買代金をいつもより膨らましているのが目立つ。
個別株も大きく上昇
全面高なので何を書くか迷うが、昨日はサウジなどが減産姿勢を示したことでWTIなど原油先物が上昇。
これで原油株も商いを膨らませて上昇している。
参考WTI日足
原油は4.8%高、一時6%以上高い場面もあって値動きが激しい展開が続く。
エクソンモービルが売買代金10位に入って5.2%高、12位にオキシデンシャルペトロリウム、16位にシェブロンが入ってそれぞれ4.2%高と5.6%高。
金利低下で個人消費関連にも物色が入った。昨日大きく下げたナイキが2.7%高と反発したほかビザ2.2%高、マスターカード2.1%高、コストコ1.1%高、ホームデポ2.8%高、ペイパル1.3%高、サービスナウ3.7%高。
長期金利は低下したものの(普通は貸出金利低下を嫌って売られる)銀行株も高い。金利低下で景気が持ち直す方向に動くという連想が働いた。JPモルガン3.1%高、バンカメ2.9%高、シティ2.1%高
テスラは一人負け
一方、テスラは一人負けで8.6%安。第三四半期の生産がアナリスト予想の中央値に届かなかった(直前に台数の下方修正をしてたアナリストはいたんだが)これが単なる一時的な販売低迷ではなく、サプライチェーン問題と景気後退リスクに伴う自動車業界のネガティブさではないかと受け止められ株価が大きく下がる結果になった。
昨日は全体に大きく戻したわけだが一度企業業績に翳りが出ればその銘柄は大きく売られる。そんな今の相場の現在地を示した値動きだと思う。
参考テスラ日足
なお第三四半期の納入台数は343,830台。アナリスト予想は358,000台だった。市場はこれを半導体や部品の不足に加えて「部品と製品ともに輸送がネックになりコストも増大している」と今の株の低迷原因である「アプライチェーン問題」「インフレコスト問題」という二大重要ファクターと捉えてより売りが増える結果になったと言える。
テスラの連想からリビアン3.1%安、ニーオ1.8%安、シャオペン1.8%安とEVスタートアップは安い。ただしフォードが2.4%高するなど「EVの生産低迷は中国が中心」でアメリカではまだまだ底堅いという見方も出てた。
Next: 景気鈍化を織り込み、株価が上がるという矛盾