老後は生活コストの安い東南アジアあたりに移住して悠々自適に暮らしたい……そんな夢はもう現地の物価上昇と円安で通用しなくなっています。では、のんびり暮らしたい人はどこを目指せばいいのか。私のおすすめは「日本の地方」です。(『海外移住から帰国した50歳男子の北海道くらし日記』栗原将)
コスパ狙いの海外移住は終了……最新のおすすめは「日本の地方」
最近、当メルマガでは何度も書いていますが、コスパ目的の海外(東南アジアがメイン)移住はもう終わったと言えるでしょう。
では、「長年、東京や大阪などの都会で働いてきて、老後はのんびりした所で暮らしたい…(加えてコスパ重視)」という方はどこを目指せばいいのか。
それであれば、「日本の地方」がおすすめです。
東京と地方。最も「物価の差」があるのは、家賃です。
基本的に地方のほうが物価が低いのは確かですが、とはいえ、ビールとか加工食品などナショナルブランドの商品は、ほとんど値段が変わりません(当たり前ではありますが)。
私自身、北海道の人口1万人の小さな町に移住してきたのですが、大幅に安いと感じるのは「家賃」くらいです。
ランチが500円未満で食べられるといったところはほとんどなく、1,000円程度ですから、東京と大して変わりません。とはいえ、生活費に占める割合が高い家賃(住居費)が抑えられるというのは、大きなポジティブ要素ですね。
ド田舎は意外と安くない?
北海道でも人口が少ない所になると、スーパーがあっても1軒しかないような感じなのですが、大抵において、そこでの価格は高いです。
例えば、味の素の冷凍ギョーザですと、旭川市の大手スーパーでは180円くらいなのが、田舎になると270円くらいで売られていたりします。
競争が働かないのと、売上が少ないからか、どうしても高くなってしまいます。ガソリン価格も高くなりますね。
一方で「家賃」は、すでにそこそこの地方でも安いので、そこからド田舎はさらに安くなるといっても、1万円〜2万円ほど下がればいいところでしょう。
ということであなたが、もしかつての『北の国から』みたいな生活を希望するのであればそれはそれで楽しさがあると思うのですが、大抵の人はそれなりの利便性とかコスパを意識すると思います。
となると、極端な田舎ではなく、そこそこの都市に近い場所が現実的かなと思います。手前味噌にはなりますが、私が移住した新千歳空港からクルマで20分くらいのところであれば、美しい大自然が広がります。
まずは、そこそこ便利な所でお試し移住してみて、実際に感触を確かめてみるのはとても大事な事だと思います。
『海外移住から帰国した50歳男子の北海道くらし日記』(2022年11月20日号)より
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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9年間のタイ、フィリピンでの海外移住生活から帰国し、北海道暮らしをはじめた50歳男子が、久々の日本生活から感じることや、海外生活のメリット・デメリット、そして、地方暮らしの実際について独自目線で語っていきます。