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最低でも配当利回り5%?「長谷工」の高配当は今後も続くのか。強みと投資リスクを分析=佐々木悠

長谷工の配当は継続できるのか?

ここまでをSWOT分析でまとめます。

  • 強み:土地情報収集を強みとした一気通貫のマンション建設
  • 弱み:マンション建設事業への収益依存、デベロッパーへの付託
  • 機会:地方、九州を中心としたタワマン開発。リフォーム、大規模修繕も
  • 脅威:マンション建設棟数の減少、競争激化

投資先としての長谷工の良さはビジネスモデル自体が強みであること・高配当銘柄であることだと思います。また、都内シェア下落に対する対応と今後の成長戦略は悪くないと感じています。

今後、この高配当は継続するのでしょうか?

マンション需要が急激に落ち込まない限り継続すると考えます。一方で単身世帯が増えている中、長谷工が建築しているマンションはファミリー向けが多いです。この現象も長谷工の力ではどうにもできるものではありませんから、リスクに含まれているでしょう。しかしIR担当者の話では、分譲賃貸マンションの建設も手がけています。単身にまったく対応できないわけではありません。

過去10年の平均PER8.54倍と比較すると現在は7.58倍。割安でも割高でもない水準です。

当然、何かしらのショックが発生し長谷工の配当が継続できない・根本的に土地情報収集の強みを揺るがすような競合他社が現れた際は撤退を想定する必要があります。

しかし、サービス事業が今後成長すれば企業の安定性もさらに高まることでしょう。下限が設定された配当金を長期で受け取ることを基本軸として、ポートフォリオの一部に組み入れても良い銘柄だと思います。


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image by:Pavel Kapysh / Shutterstock.com
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バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 』(2023年3月9日号)より
※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。

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