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“花粉症に効くお茶”実はステロイド入りだった!岸田首相も対策になぜか本腰を入れ始めた花粉症を巡る不祥事に販売会社もインフルエンサーも大わらわ

花粉症に効果があると話題となっていたお茶に、実はステロイド薬「デキサメタゾン」が含まれていたと、国民生活センターが公表。感染症の悪化などの副作用の恐れがあるとして、注意を呼び掛けている。

渦中の商品は、大阪市の株式会社香塾がネット販売していた「ジャムー・ティー・ブラック」で、これに食品には使用することができないデキサメタゾンが含まれていたとのこと。このお茶をテレビ番組で知った13歳の患者が4か月間飲用したところ、血液検査の副腎皮質ホルモンなどの数値が低下したとの相談を受けたことが、今回の事実判明のきっかけとなったという。

また、お茶のパッケージには「花粉症の激しい症状が緩和される」など、医薬品のような効能をうたう記載もあったといい、医薬品医療機器法違反になる恐れもあるという。

著名人らの猛プッシュで人気が拡大か

環境省が公表している「花粉症環境保健マニュアル2022」によると、日本における花粉症の有病率は42.5%(2019年)にまで達するといい、ここ数十年に関しては10年ごとにほぼ10%増えている状況だということ。

まさに国民の4割以上が悩まされている“国民病”ということで、ついには岸田首相も「多くの国民を悩ませ続けている社会問題」だとして、花粉症対策の全体像を省庁横断で取りまとめるよう、関係閣僚に指示したと伝えられたばかり。

これには「国の予算でやることか」「ただ伐採したいだけの口実やろ」といった批判、さらには「ただの人気取り?」といった憶測も広がっているものの、その効果を期待するといった声も見られるなど、賛否両論といった反応のようだ。

そんな最中に発覚した今回の件なのだが、花粉症による症状の緩和に関して日頃から意欲的に情報収集していた向きにとって、この「ジャムー・ティー・ブラック」は有名な存在だったようで、それだけに“ステロイド入りだった”というまさかの事実に、衝撃が広がっているようだ。

いっぽうで、この商品の知名度アップに一役買っていたのが、有名芸能人やネット上のインフルエンサーといった人々。ここまで名前が挙がっているだけでも、お笑いタレントのマヂカルラブリーの村上やアルコ&ピースの平子祐希、またミュージシャンのサンプラザ中野くんや暴露系インフルエンサーの滝沢ガレソ、それに作家・ブロガーのはぁちゅうらが、自身のラジオ番組やSNS上などで、このお茶の効果のほどを絶賛していたという。

これらの面々は今回の報道を受け、過去に商品を勧めていたことをこぞって謝罪、あるいは過去の投稿をしれっと削除するといった対応を行っているところなのだが、彼らもまさかお茶にステロイドが入ってるとは知る由もなかっただろうということで、「ある意味で被害者」といった声も出ているところ。

ただ、その反面では「どうせステマだったんでしょ」と訝しむ見方も一部ではあるようで、なかには「“ステルス”ならぬ“ステロイド”マーケティング」といった、なんとも笑えない声まであがっているところだ。

急な服用中止は危険で医療機関への受診を

いっぽう、販売会社である株式会社香塾の反応はというと、販売サイトのトップページに「ジャムー・ティー・ブラックについてのお知らせとお詫び」なるリリースを掲載。今回の件を謝罪するとともに、購入者に対しては商品の回収と返金の対応をすると発表している。

さらに国民生活センターから指摘があった、あたかも医薬品のような効能効果や用法用量の説明を行っていた点に関しても、「直ちに記載を改めます」と表明。ただ、どういった経緯で商品にデキサメタゾンが混入したのかは「分かりません」ということで、今後製造会社に混入経路を確認したうえで、その結果をホームページで報告するという。

今回の騒動に関しては、ステロイドに対しての過度の恐れといったものもSNS上で広がっているところなのだが、外用での使用あるいは内用でも医師のコントロール下での使用であれば、ほとんど心配することはないということ。

ただし、今回取沙汰されているお茶を継続的に飲用していた人が、報道を機に飲むのをパタッと止めてしまうのは問題がある模様。というのも、ステロイドの内服を急に止めると、体内のステロイドホルモンが不足してしまい、倦怠感、吐き気、頭痛、血圧低下などの症状が出る恐れがあるというのだ。

それだけに国民生活センターも、当該のお茶を常飲していた消費者に対しては「同銘柄の商品を飲用されている方は、医療機関を受診するようにしましょう」と、広く注意を呼び掛けているところだ。

Next: 「ハーブティーになぜステロイドを入れたのか、それは…」

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