埼玉県内のセブンイレブンで販売されていたおにぎりに、ゴキブリが混入していたと報じられた件。その余波は、週明けになっても続いているようだ。
報道によれば、ゴキブリが混入していたのは「梅香る混ぜ飯おむすび 紀州南高梅」の2個で、同じ店で販売されていたようだが、客がそれに気づき店側に伝えたことで発覚。SNS上で流布している当該商品の画像を見るに、ある程度の大きさがあるとみられるゴキブリの個体の一部が、包装越しからもしっかりと見える状態だったようだ。
え、こんなんホンマに無理w#ごろっとゴギブリ
【閲覧注意】セブンのおにぎりよく買ってたけど
食べてたんかな☺️カルシウム#セブンイレブン #おにぎり#わらべや #ゴキブリ #混入 pic.twitter.com/teMY1aLmby— 綺咲あみ (@amiami0317) August 7, 2023
この商品は、さいたま市内にある「わらべや日洋食品大宮工場」で作られたもので、製造工程のどこかで混入したものとして、セブンイレブンは当該商品を自主回収すると、今月4日に発表した。
いっぽう、これらのニュースは先週金曜夜に報じられたということで、わらべや日洋食品の親会社である「わらべや日洋ホールディングス」の週明け午前の株価は、一時前週末終値に比べ8%超安となる2,564円を付けるなど暴落。
午後は若干持ち直したものの、7日の終値は123円安の2,681円に。市場関係者によれば、再発防止に向けた設備増強が必要になるとの見方から「コスト高への警戒感が高まった」ということである。
セブンとともに成長を遂げたわらべや日洋
今回取沙汰されている“わらべや日洋”だが、もともとは漁船用の燃料油販売などを生業とする会社が前身だったのだが、昭和40年代からサラダ類や調理パンなどといった食品の製造販売業を開始。
そして1978年に、当時まだ数百店規模だった「セブン-イレブン・ジャパン」と取引を開始。その後のセブンイレブンの大躍進と歩調を同じくして同社も大きく成長を遂げ、現在わらべや日洋食品の工場は、首都圏を中心に北は北海道、西は香川県にまで存在するとのこと。ちなみに、そんなわらべや日洋ホールディングスの筆頭株主には、持株比率12.46%でセブン-イレブン・ジャパンがしっかりと名を連ねている。
いっぽう、食品への異物混入といえば、最近では丸亀製麺の「シェイクうどん」やスーパーで売られていたサラダなどに、カエルが混入する出来事が続発したことが。
さらに今回と同じゴキブリだと、2016年にはごろもフーズのツナ缶に混入していたことが発覚し、大きな騒ぎとなったことも。同社は下請けの食品会社に対し、ブランドイメージの毀損や売上高の減少、さらに緊急コールセンターの設置や購入者への返金などの負担が発生したとして、損害賠償を求める裁判を起こしたのだが、その下請け会社はすでに廃業状態となっている模様だ。
はごろもフーズの一件では、当初事実の公表や商品の自主回収に関しては尻込みをし、メディアの報道によってゴキブリ混入の事実が明らかになった点、さらには下請け会社を相手取った裁判が長引いていることもあり、世間で延々と取沙汰されるという事態に。
そういった反省からか、昨今ではこの手の異物混入が発生した際には、素早い公表と謝罪がいわばセオリーといったところで、今回もすでにセブン-イレブン・ジャパン、さらにわらべや日洋食品もおわびのリリースを早々に公表している。
Googleマップ上にかねてから寄せられていた低評価クチコミ
だが、そのいっぽうでは、上記の謝罪と同様に行われていたという、とある“裏での素早い対応”も、SNS上の一部で話題になっている模様。
というのも、今回“ゴキブリ混入おにぎり”を製造・出荷してしまった「わらべや日洋食品大宮工場」だが、かねてからその労働環境の劣悪ぶり、特にその衛生面を問題視する声が少なくなかったようで、Googleマップ上には元従業員やバイトとみられる者らによる、「ゴキブリ製造工場」「ゴキブリさん、こんにちは」といった低評価クチコミが多く投稿されていたという。
ゴキブリ混入事件、セブンイレブンが公に認めてしまったので、フェイクかどうかさえ飛び越えて「事実」なのですが、ではそのクチコミをGoogleマップでみると…。
「さもありなん」な工場でした、わらべや日洋食品大宮工場。 pic.twitter.com/ygbiVczaFm
— うさお ひとこといいます (@kawasakinousao) August 4, 2023
その他工場のクチコミを星の数だけでみると、大宮工場が飛び抜けて悪い。こりゃあもう飛ぶね、工場長のクビが。
なんたって本社のクチコミに「セブンイレブンの犬」って書いてあるくらいだから。もしかしたら工場長だけじゃ済まないかも。役員の2人くらい追放しなくちゃ収まらないどころか取引停止だわ pic.twitter.com/uFDlamTSig— うさお ひとこといいます (@kawasakinousao) August 4, 2023
今回の不祥事発覚後、それらの低評価クチコミも大いに取沙汰されることとなったのだが、それから程なくしてクチコミなどを含めたGoogleマップ上の情報が、なんと根こそぎ消去されてしまったとのこと。どういった経緯でそうなったのかは不明だが、SNS上では「やることが早いね」といった声も飛び交っているというのだ。
Googleマップクチコミ消えてる
国内工場一覧 | わらべや日洋ホールディングス株式会社https://t.co/W2AEUONEvq
大宮工場
埼玉県さいたま市北区吉野町2-10-1https://t.co/gRe7MMFASY https://t.co/d18Axmix5Y pic.twitter.com/m9iI3ZvPFd— Tulipmania (@FlukeTYO) August 6, 2023
わらべや日洋大宮工場のGoogle口コミ、早速閉鎖されてる。
やることが早いね。— 無職勇者物語 (@welfareguys) August 7, 2023
このように事態収束に躍起といったところのセブンイレブンとわらべや日洋なのだが、仮に何らかの理由で消されてしまった、工場に衛生的な問題があったというクチコミの内容が正しいものだったとすれば、先述の市場関係者の見立て通り、再発防止に向けた設備増強にはかなりのコストが掛かりそうというのは間違いがなさそうである。
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