今は売るべき?買うべき?
これだけ株価が上がっていると、今売ったほうが良いのではないかと思えるかもしれません。
しかし、過去の事例や投資の偉人の言葉を考えると、今は売るべきではありません。
なぜなら、今のような上昇局面では株価は上がるところまで上がるからです。
そもそも長期投資では「売らない」という大前提がありますが、その前提を考えないとしても今は持ち続けて上昇に乗っておくべきだと思います。
逆に買うべきかというと、少し慎重になる必要があります。
長期投資では、数年後には今よりも株価が上がっているだろうということで投資をします。
しかし、数か月という中期的な期間で考えると、株価が今よりも下がっている可能性もあります。
株価が上がる想定で投資を始めたのに下がってしまって、投資を辞めてしまうことになるともったいないということです。
日経新聞にこのような記事も出ています。
10年以上にわたり上場投資信託(ETF)を購入し、事実上の株価下支えという異例の取り組みをしてきた日銀が、2023年に株式の売り手に転じたもようだ。暦年ベースで株式の売り手になるのは、10年のETF買い入れ開始後では初めてだ。
23年は、日経平均株価が28%上昇するなど日本の株式市場の環境は良好だった。海外投資家の資金のほか日本企業の自社株買いも株価を支えた。日銀の買い手としての存在感が低下する――
これまで日銀は日本株を買い支えるために日経平均のETFを買ってきていました。
このETF自体を売っているわけではありませんが、銀行の財務整理のために日銀が買っていた株を売り始め、売り越しに転じたということです。
日銀が売り手にまわることで、少なくとも株価の上昇を抑制することになりますし、日経平均は今上がっているので日銀としては買ったETFを処分するには良いタイミングとなっています。
実際にETFの売却計画が発表されたわけではありませんが、投資家はそれを意識して買うことを躊躇して株価の上昇がストップする可能性もあります。
また、新NISAの始まりで1月に買いが集まり、2月以降は買いの需要が少なくなることも考えられます。
とにかく、今ほどの上昇がいつまでも続くわけではなく、どこかで下がるタイミングもあるでしょうし、悪いニュース等で突発的に大きく下がることもあるということを分かった上で投資するべきだということです。
ただ、数年以上の長期で考えると上がっているだろうという自信を持って投資することも大切です。