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台風7号、強い勢力のまま関東地方に最接近へ。暴風被害が懸念されるなか投資家は“ブルーシートのトップメーカー”に熱視線?

台風7号(アンピル)は、非常に強い勢力を保ちながら北上中。接近が予測される関東地方では、大雨や強風などによる大きな被害が生じる可能性も取沙汰されている。

台風7号は16日午前7時推定で、八丈島の東の海上にあり、中心気圧950hPaと強い勢力を保っている状況。今後もその勢力を落とすことなく北上を続け、今日16日夕方~夜には関東地方へ最も接近する見込み。

そのため関東地方では沿岸部を中心に暴風が吹き荒れることが予想され、伊豆諸島や千葉県、茨城県といった台風の暴風域に入るような地域では、瞬間的に30〜40m/sといった猛烈な風が吹く可能性も。倒木、飛来物などへの警戒にくわえ、停電が発生する可能性もあることから、それへの対策も必要な状況だ。

Uターンラッシュへの影響は必至か

台風の発達に適した海面水温が高い海域を進んできたことで、陸地に近づいても勢力が衰えることなく、そのまま関東地方に接近する公算が高い台風7号。

関東地方にこのような強い勢力の台風が接近すること自体、そこそこ珍しいことではあるのだが、そんな今回の台風と似たコースを過去に辿ったとの指摘が、ここに来て多くなされているのが、2019年の「令和元年房総半島台風」。

この時は中心気圧955hPaという「非常に強い」勢力を保ったまま列島に近づき、三浦半島から東京湾を抜け、そのまま千葉市付近に上陸。1都6県で死者9人、160人もの重軽傷者を出したこの台風は、強風による被害がとにかく甚大で、千葉県市原市のゴルフ練習場ではネットを支える鉄柱がポッキリと折れ、周辺の住宅を押しつぶすといった被害も出た。

風がより強まる台風の右側に入った千葉県での被害が特に大きかった、この2019年の房総半島台風なのだが、そのいっぽうで今回の台風7号は、それよりも進路が若干東側に逸れ、外房沖の海域を台風の中心が進む予報。とはいえ、勢力の強さ的には房総半島台風と匹敵かそれ以上ということで、厳重な警戒が必要なのはいうまでもなさそうだ。

そういった状況もあってか、台風が最接近する16日は、多くの鉄道や空の便が運休や欠航となる予定で、日本の“大動脈”である東海道新幹線も、16日は東京駅~名古屋駅間が終日運休に。

というのも、新幹線の運行の大きな妨げとなるのが他ならぬ強い風。ビニール袋や洗濯物などの飛来物が架線にひっかかったり、倒木・倒竹で樹木が線路内に倒れる可能性があるということで、東海道新幹線では風速30m/s以上で運転を見合わせ、さらに風速35m/s以上となると、係員による線路・設備の点検が必要とされているという。

そのため、台風が通り過ぎて強風自体は収まったとしても、線路や設備の点検に時間がかかれば、運転再開がそれだけ遅れるということで、タイミング的にちょうど重なるお盆のUターンラッシュにかなりの影響が出る公算が大といったところのようだ。

台風接近で投資家が注目する“関連銘柄”

このように台風への警戒ムードが大いに強まっている日本列島なのだが、そんななかで投資家からは、いわゆる台風関連銘柄に向けて熱い視線が注がれている状況。

台風により大きな被害が発生した際に、株価の値上がりが期待される企業といえば、まずはインフラ整備に携わる建設・土木関連の会社が思い浮かぶが、それ以外にも建機のリースや仮設住宅を手掛けている会社、さらにはホームセンターを展開している会社など、まさに枚挙に暇がないといったところ。

また台風関連銘柄として忘れてならないのが、気象情報を提供するサービスを展開する会社。その代表格と目される「ウェザーニューズ」は、先月発表された決算で業績の堅調ぶりが伝えられたことで、株価が急騰するシーンも。このところは台風のみならず、正月の能登半島地震にくわえ南海トラフ地震発生への警戒も叫ばれたりと、気象全般への関心が高まっていることもあり、今後より注目を集めそうな銘柄といえそうだ。

いっぽうで、今回の台風の接近に関連する形で、SNS上でぽつぽつと名前があがっているのが「萩原工業」。

台風の通過時、とくに強風を伴うものだと、家屋の屋根瓦が吹き飛ぶ被害が多発するのが常だが、その応急処置の際に多用されるものといえばブルーシート。岡山県倉敷市に本社を置き、化学繊維製品の製造・販売を手掛ける萩原工業は、このブルーシートのトップメーカーということで、今後の需要急増の可能性を見越して、注目を集める格好となっているようだ。

ちなみに萩原工業ではブルーシートだけでなく、水害発生時などに活用される土嚢・水嚢の製造・販売も手掛けているとのこと。まさに典型的な台風関連銘柄といったところなのだが、台風被害に対するあくまで備えとして、ブルーシートや土嚢・水嚢への引き合いが増えるのは良いとして、実際にそれらが使用されるような事態にはならないよう、くれぐれも祈るばかりといったところである。

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