■要約
システムサポートホールディングス<4396>は、業界トップクラスの技術力を強みに各種クラウド基盤やERP、データベース等の導入・利用支援を中心に成長を続ける独立系IT企業である。データセンターサービスやSaaSで提供する自社プロダクトなどストック型ビジネスも順調に拡大しており、ここ数年は2ケタ増収増益が続いている。
1. 2026年6月期中間期の業績概要
2026年6月期中間期(2025年7月〜12月)の連結業績は、売上高が前年同期比19.0%増の15,546百万円、営業利益が同30.1%増の1,580百万円といずれも期初計画を上回り、過去最高業績を連続更新した。企業の旺盛なDX需要に対応すべく人材採用・育成を積極的に進めたことで、主力のクラウドインテグレーション事業の売上高が同26.2%増となり、業績をけん引した。ServiceNow※1関連だけでなく、AWSやGoogle Cloud等の移行・利用支援やリセール収入も高成長が続いた。また、新たに子会社化した(株)エコー・システム※2の業績が売上高で約853百万円、営業利益で約89百万円(のれん償却額12百万円控除後)の増収増益要因となった。
※1 米国ServiceNow
※2 広島に本社を置くシステム開発会社。2024年7月期の売上高は1,415百万円、営業利益123百万円。株式取得額は520百万円、のれん240百万円(10年定額償却)。
2. 2026年6月期の業績見通し
2026年6月期の連結業績見通しは、売上高で前期比19.0%増の32,060百万円、営業利益で同28.1%増の2,842百万円と期初計画から売上高で60百万円、営業利益で155百万円増額修正した。増額分は中間期での上振れ分を反映したもので、生産性向上に伴い原価率が想定よりも改善すると見込んでいる。クラウドインテグレーションの引き合いは依然活発で、エンジニアのフル稼働が続く状況に変わりない。企業で生成AIの利活用ニーズが高まるなか、同社は2026年1月にECサイト事業者向け生成AIソリューション「GEN-STEP※」の提供を開始するなど、生成AI分野におけるソリューション拡充を図っており、今後の収益拡大に貢献するものと期待される。
※ Google Cloudの最先端AI技術を活用することで、ECサイトで必要な商品画像・動画・説明文などのコンテンツを生成する。制作コストやリードタイムの大幅短縮、担当者の業務負荷軽減、EC流通額の成長を支援するソリューション。
3. 中期経営計画
中期経営計画(2026年6月期〜2028年6月期)の最終年度となる2028年6月期の業績目標として、売上高40,153百万円(年平均成長率14.2%)、営業利益3,552百万円(同17.0%)を掲げている。収益性の高いクラウドインテグレーション事業が成長ドライバーとなる。AI技術の進化によりSaaS市場の見通しに懐疑的な見方が広がっているが、同社のプロダクト事業の構成比は5%に満たない。また同様にシステム開発市場の見通しにも懐疑的な見方が広がっているが、クラウドインテグレーション事業を中心に生成AI関連の開発需要の拡大や、同社自身の生産性向上が期待できる。これらを勘案すると今後も2ケタ台の増収増益ペースが続く可能性は高いと弊社では見ている。
4. 株主還元策
株主還元については累進配当を基本に業績や利益水準に応じた配当を実施する方針だ。2026年1月には個人投資家が購入しやすくするため、1:2の株式分割も実施した。株式分割後で2026年6月期の1株当たり配当金は前期比6.0円増配の31.0円とし、7期連続の増配を予定している。
■Key Points
・2026年6月期中間期は2ケタ増収増益となり、期初計画を上回る
・2026年6月期業績も利益ベースで上振れ余地残す
・クラウドインテグレーション事業がけん引し、2ケタ台の増収増益が続く見通し
・1:2の株式分割を実施。累進配当方針により2026年6月期も連続増配を予定
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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