8日の日経平均は急騰。2878.86円高の56308.42円(出来高概算27億6000万株)と終値では3月3日以来約1カ月ぶりに56000円台を回復して取引を終えた。上げ幅は歴代3番目となった。中東停戦合意を受けて、投資家のリスク許容度が大幅に改善し、幅広い銘柄に買いが先行した。日経平均は54000円台を回復して始まり、その後も一気に上げ幅を拡大。朝方の買い一巡後も概ねじり高気味の展開で、後場終盤には56424.63円まで上値を伸ばした。また、時間外取引で米国株価指数先物は大幅に上伸しているほか、アジア市場の株価も値を上げていたことも、追い風になったとみられる。
東証プライム市場の騰落銘柄数は、値上がり銘柄が1400に迫り、全体の9割近くを占めた。セクター別では、非鉄金属、ガラス土石、電気機器、不動産など28業種が上昇。一方、鉱業、海運、石油石炭、水産農林、医薬品の5業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、アドバンテス<6857>、東エレク<8035>、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>が堅調で、この4銘柄で日経平均を約1549円押し上げた。一方、信越化<4063>、キッコーマン<2801>、出光興産<5019>、大塚HD<4578>が軟化した。
前日の米国市場は停戦交渉を巡る報道で荒い展開となり、主要株価指数は高安まちまちだった。米国市場の取引終盤に、「イラン側が仲介国のパキスタンの2週間の停戦案を前向きに検討」と伝わったほか、東京市場の取引開始前には、トランプ米大統領が2週間戦闘を停止するとSNSで発表。その後、パキスタンからも米・イランが即時停戦に合意したと発表がでたため、中東情勢の収束期待が盛り上がった。物色の矛先は半導体や人工知能(AI)関連など指数寄与度の高い主力銘柄中心に買い戻しの動きが活発化し、日経平均の上げ幅は一時2900円を超えた。一方、原油価格の下落を受け、石油資源関連株には売りが出た。
停戦合意を受けてきょうの東京市場は一挙にリスクオンとなったが、実際には先行き懸念は拭えていない。支持率低迷も伝わるなかトランプ大統領としても過度な強気姿勢を維持しにくいという推測はたつとはいえ、合意に向けた話し合いが破談となれば、行って来いとなる懸念もロジック的には当然はらんでいるからだ。とはいえ、基本的には収束方向に向かうというのが大方の見方ということになろう。パキスタンは米国とイランの代表団を10日にも首都に招き、争いの恒久的な解決を目指した協議をする予定となっているだけに、目先は同協議の行方を見守りたい。
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