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韓国「借金して投資」ブームで家計債務169兆円超え。“賭け”に負ければ国ごと破綻へ

韓国銀行が発表した2021年6月末までの韓国の家計債務は1,805兆9,000億ウォン(約169兆円)とこの1年で急増した。コロナ禍で苦しいという理由ではなく、投資のための借金が増えている。韓国政府は個人向け融資限度額を大幅に引き下げるなど対策を行っているが、サラ金に流れるなどまったく状況は改善しない。このまま行けば、韓国経済はデフォルトへ向かうだろう。(『2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)』)

※本記事は、『2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)』2021年9月5日号の抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

「借金して投資」が急増

韓国銀行が8月24日に発表した2021年6月末までの韓国の家計債務は1,805兆9000億ウォン(約169兆円)となった。しかも、1年間に増えた金額は、過去最大で168兆6,000億ウォン。

この数字から、「コロナ禍」なので韓国の家計も苦しいのだろう……と思うかもしれない。

しかし、実際の増加率は、信用貸出を含む「その他貸出」の割合が大きい。つまり、KOSPI(韓国総合株価指数)が3,000を超えてきており、韓国は「投資ブーム」なのだ。

借金をして、株・ビットコイン・不動産などに投資する。コロナ禍で家計が苦しいからというのもあるが、大部分は投資のための借金なのである。

当メルマガは韓国経済を扱うメルマガなので、個人の判断で「投資」を行うことに文句を言うつもりはない。

しかし問題は、借金して投資をしていることが、家計債務の急増に繋がっていることだ。「韓国人がギャンブル好きだから」と言ってしまえばそれで終わりだが、働き世代である30代・40代が投資の中心となっている。

政府も家計債務の増加をこれ以上放置しては非常に危ういということは気づいており、まずは銀行に融資をストップさせた。

それが、次に取り上げる銀行による賃貸保証金資金の融資ストップである。

「借金しにくい」仕組みを作る韓国政府

増え続ける家計債務の増加を抑制するには、まずは借金をしにくくすればいい。水道から多量に水が出ているなら、蛇口を閉めればいい、というわけだ。

そこで韓国のウリィ銀行やNH農協銀行などが、新規の賃貸保証金資金をストップさせた。

他にも、不動産担保融資「ファーストホームローン」などの新規融資もストップ。他にもいろいろあるが、加熱した投資ブームを抑えようというのが今回の試みだ。

これらの融資を厳しくすることで、家計債務の急増を抑えようとしている。さらに、政府は銀行を通じて信用貸出を大きく制限した。

Next: 「ギャンブルで一発逆転しかない!」自暴自棄になる韓国の若者たち

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