米ドル円は上昇トレンドの下落局面。上昇局面への転換価格は、終値で108円20銭を越えることだ――正五角形の黄金比率で相場を読み解く「ペンタゴンチャート」の第一人者・川口一晃氏による最新の各通貨ペア分析をお届けします。(☆ペンタゴンチャート分析<為替編>)
※本記事は『☆ペンタゴンチャート分析<為替編>』(2020年4月19日号)の一部抜粋です。興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。本稿で割愛したビットコインの展望もすぐ読めます。
ペンタゴンチャートの見方
(1)ローソク足(値段)は各辺に沿って動いたり、各点に引き寄せられる
(2)各点が変化日になる
(3)各点に引き寄せられたもののその点に到達できなかった場合には反転する
(4)中心点の上方を通過すれば次のペンタゴンは上方か真横、下方を通過すれば真横か下方に付く
(5)時間の逆行は起きてはいけないこととされている
米ドル、ユーロ、豪ドル、ポンド 各通貨ペアチャート分析
米ドル/円 踏み止まるか
<先週の動き>
B点が位置する時間帯に同事線が出現し通過した後は値を下げている。上値抵抗線BCラインが存在していることに加え、右肩下がりのACラインに沿って推移していると見ることができる。
次の注目日は4月28日前後である
A点水準:約108円75銭
B点水準:約113円25銭
C点水準:約106円
<今週のポイント>
軟調な展開が続くのであれば、ACラインに沿って推移していくことが考えられる。特に、青線で示した水準というのは押し目の水準であり且つ中段でのダブルボトムの水準であるだけに、この水準を割り込むと一気に弱気が広がる可能性がある。
下げ止まることが出来るのであれば、青線水準を割り込むことなく推移し上値抵抗線のBCラインを越えていくことが求められる。
<現在の相場状況>(基本のポジションとロスカットを含めた転換価格を提示)
上昇トレンドの下落局面である。上昇局面への転換価格(買いシグナル及びロスカット)は、終値で108円20銭を越えることである。
<今週のメインシナリオ>
軟調な展開が続いている。右肩下がりの上値抵抗線BCラインが存在している。B点が位置する時間帯を通過した後も価格水準を下げている。そして、高値も右肩下がりになっているからだ。この場合、C点水準の106円を試す可能性がある。
<サブシナリオ>
下げ止まりから堅調な展開に移行する可能性もある。青線で示した水準が押し目の水準となっており、中段でのダブルボトムを形成する可能性もあるからだ。この場合、109円を目指す動きになっていく可能性がある。
ユーロ/米ドル 三角もち合い形成か
<先週の動き>
B点が位置する時間帯を通過した直後より再び上昇に転じたのだが、上値抵抗線CDラインに到達すると右肩下がりのラインに沿って下落している。そして、高値は右肩下がり、下値は右肩上がりの三角もち合いが形成されている。
次の注目日は4月22日前後である。
A点水準:約1.10ドル
B点水準:約1.17ドル
C点水準:約1.125ドル
D点水準:約1.06ドル
<今週のポイント>
週明けにD点が位置する時間帯に到達する。したがって、D点が位置する時間帯が変化日となり新しい流れが出るのか否か。上述したように、三角もち合いが形成されていると考えられることから、もち合いの放れに注目したい。
堅調な展開を維持することが出来るのであれば、右肩上がりのDEラインが下値支持線となり推移していくことが期待される。逆に、上値の重たい展開に移行するのであれば、D点を試すことになろう。
<現在の相場状況>(基本のポジションとロスカットを含めた転換価格を提示)
下落トレンドの上昇局面である。下落局面への転換価格(買いシグナル及びロスカット)は、終値で1.082ドルを割り込むことである。
<今週のメインシナリオ>
堅調な展開を維持している。現在値を下げているが、D点が位置する時間帯が変化日となり上昇に転じる可能性はある。また、下値支持線DEラインが控えているからだ。この場合、1.10ドルを越えていくことが期待される。
<サブシナリオ>
上値の重たい展開に移行する可能性が出てきている。右肩下がりのCDラインに沿って推移している。また、高値も右肩下がりに推移しているからだ。この場合、1.06ドルを試す可能性がある。