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現実味帯びる「トランプ辞任ショック」市場が怯える2つのリスクとは=斎藤満

トランプ辞任なら市場に激震

そしてもう1つのリスクが、トランプ大統領が辞任に追い込まれるリスクがゼロではなくなったことです。

かつてのニクソン大統領のように、特別捜査官を解任して捜査妨害をし、情報の隠ぺいをしたと問われると、状況はさらに悪くなります。ニクソン氏は再選を図るために敵陣を盗聴し、カネを使い、情報開示を拒み、捜査妨害をして弾劾に追い込まれ、自ら辞任を選択しました。

トランプ氏は自らが当選するためにロシアとどう関わったのか?金銭面、機密情報の提供の見返りに選挙支援のための介入を得て当選したのか?その実態捜査を妨害し、証拠隠蔽、隠滅が明らかになると、弾劾、辞任に追い込まれるリスクもあります。

その場合はペンス副大統領に代わりますが、一旦は市場にショックを与えることになるでしょう。

怪物を追い詰めるメディア連合

トランプ氏は自らメディアを敵に回してしまいました。

ニクソン大統領にはワシントン・ポストのボブ・ウッドワード記者とカール・バーンスタイン記者が長期間徹底的に調べ上げ、当時のFBI副長官マーク・フェルト氏が「ディープ・スロート」として裏の情報提供者の役割を果たしました。

今回は当時以上にメディアが動く可能性があり、FBI内部にも協力者が出る可能性はあります。

トランプのロシア疑惑が現代版ウォーターゲート事件へと進むリスク、およびその場合の内外市場へのショックも頭の隅に入れておく必要が出てきたように思われます。
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※本記事は、『マンさんの経済あらかると』2017年5月17日号の抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

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マンさんの経済あらかると』(2017年5月17日号)より抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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金融・為替市場で40年近いエコノミスト経歴を持つ著者が、日々経済問題と取り組んでいる方々のために、ホットな話題を「あらかると」の形でとりあげます。新聞やTVが取り上げない裏話にもご期待ください。

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