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トランプ弾劾なら大戦争ルートへ?北朝鮮情勢「本当の瀬戸際」を読む=高島康司

戦争の拡大を望む勢力とは何者か?

戦争の拡大に最大の利害を持つ勢力といえば、軍産複合体である。では軍産がすべて大規模な戦争を望んでいるかといえば、そうは見えない。

外部からはかなり見えにくく、実際になにが起こっているのか分かりにくいが、軍産にはいくつかの異なった勢力が存在し、その時々の状況で合従連衡を繰り返している可能性がある。

どの勢力も(1)中東流動化政策(大イスラエル政策)(2)ロシア封じ込め政策の2つをアメリカの覇権維持のための基本とし、国防費の最大限の増額を目標にしていることでは変わりない。

だが、マティス国防長官マクマスター安全保障担当補佐官を中心とした、際限のない戦争の拡大を望まない抑制的な反ネオコン勢力と、アメリカの軍事力の絶対的な優位性を戦争の拡大によって示し、アメリカの軍事的な覇権を強権的に維持することを目指すネオコン系の勢力とに、軍産が二分されている可能性がある。

軍産内部の勢力図はいま調べている最中なので、いずれ独立した記事として詳しく書くつもりだが、後者のネオコン系軍産の勢力は、情報機関や共和党主流派、そして民主党の反トランプ陣営と一緒になり、極力犠牲の少ない方法で金正恩(キム・ジョンウン)体制の崩壊を計画しているトランプの追い落としに躍起になっている

形勢逆転、トランプに有利な情勢か?

いまのところ100%の確証があるわけではないか、こうしたことが水面下で進行している可能性は大きい。トランプの弾劾と北朝鮮情勢が具体的に連動しているとしたら、かなり危険だ。もっと情報が集まった時点で、再度記事を書く。

では、トランプが本当に弾劾か罷免される可能性はどこまであるのだろうか?

日本や欧米の主要メディアを見ると、トランプのロシアとの共謀を示す「ロシアゲート」が大きく報道され、すぐにでも弾劾裁判が始まってもおかしくないような印象を持つ。

最近でも、トランプがコーツ国家情報局長官やロジャース国家安全保障局長官に、ロシアとの疑惑を公式に否定するように要請した事実が報道され、トランプの追い落としが急速に進展しているかのような感じを受ける。またブレナン前CIA長官は、トランプとロシアとの関係は確実にあると証言している。

しかし、実際の状況はこうした主要メディアの報道とはかなり異なっている。トランプに有利な状況に形勢が逆転しつつあるのだ。

Next: 「ロシアゲート」キーマン殺害の真実が明らかになりつつある

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