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トイレに行くのも一苦労!緊迫の大塚家具株主総会をレポート

マスコミを大いに賑わせた大塚家具のお家騒動。結果は既報の通り娘の久美子氏側の勝利となったわけですが、その決定が下された株主総会に出席した公認会計士の平林亮子さんが、緊迫した会場の模様をレポートしてくださいました。

『平林亮子の晴れ時々株主総会』号外vol.2より一部抜粋

報道などでご存知の方も多いと思いますが、現社長である大塚久美子氏と、創業者であり会長である大塚勝久氏が、株主総会に異なる議案を出していました。

ざっくりと言えば、大塚久美子氏の提案する取締役を選任するか、大塚勝久氏の提案する取締役を選任するか、という対立がありました。

ただ、第三、第四の道も存在しないわけではなく、
「双方の候補者をミックスして選ぶ」
「まったく違う候補者を選ぶ」
こともあり得ない話ではありません。

結果は、大塚久美子氏の提案した取締役が選任され、大塚勝久氏は経営からはずれることになりました。

通常の株主総会であれば、大株主や事前に提出された議決権行使書によって、議案の賛否がすでに決定した状態で株主総会がスタートするため、議案の賛否を問う場面では、
「賛成の方は拍手を」
または
「賛成の方は挙手を」
と議長である社長が促し、拍手や挙手を確認して終わります。

それに対し、今回は、本当に最後まで結論がわからなかったようで、出席株主にマークシートが配布されました。

取締役候補、監査役候補、全員の名前が書かれており、個別に賛否の意見を表明できるようになっていました。

不正が行われないように、会場の周囲には弁護士が立っており、会場からお手洗いに行くのも一苦労。

これまでに経験したことのない株主総会でした。

マークシートの記入が終わると、係の人が投票箱を持って会場をまわり、集めていきます。

会場から集計室までの間も、弁護士さん付きで厳重に運ばれるらしく、その間、株主が外に出られないよう会場を閉鎖。

本当にびっくりしました。

たしかに、賛否の集計に不備や不正があったり、あると誤解されたりすれば、株主総会の決議の取り消しの訴えを引き起こすかもしれませんから、当然なのでしょうけれど、、、、、、

さて、大塚久美子氏側の提案が通ったとは言っても、大塚勝久氏が大株主であり筆頭株主であることに変わりはありません。

大塚勝久氏は、自分の提案が通らなければ何度でも提案する、とおっしゃっていましたので、むしろ、これからが心配です。

創業者の想いや、後継ぎへの不安はわからないでもありません。また、勝久氏は久美子氏の経営戦略を誤解しているようでしたが、誤解させてしまった久美子氏側の頼りなさも感じます。

「この素晴らしい会社を、どうか私に経営させてください。何も言わずに、見守ってください。」
と勝久氏に頭を下げたら、こんなことにはならなかったような気がします。それとも、そうしたけれど、こじれてしまったのかな。

クライアントさんの事業承継などを見てきた立場からは、いったん結論が出た以上、勝久氏は、大株主として何も言わずに見守って欲しいと思います。

一方、久美子氏側は、これで、何が何でも成果を見せるしかなくなったと思います。今回の株主総会はゴールではなくスタートです。

また、今後、勝久氏の持つ株に対して、どんな対策をしていくのか。安定した経営のためには、避けて通れない論点です。

それに、勝久氏が亡くなった場合には、その株式を誰が相続するのでしょう。遺言がなければ法律の割合となります。

相続税も課せられます。

大塚家具の時価総額は、執筆時点で約300億。

勝久氏の持っている割合は約20%ですから、株だけで60億円の相続です。

相続の方法にもよりますが、かなりの額の相続税になるのではないでしょうか。

大塚家具の定款に、相続人からの株の買取条項があれば、相続した人の株を会社が買い取ることもできますが、そのためには資金が必要です。

将来に向けて、どのように体制を整えていくのか。株を持ち続け、見守っていくつもりでおります。

『平林亮子の晴れ時々株主総会』号外vol.2より一部抜粋

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ベンチャー企業のコンサルティングを行うかたわら、講演活動やマスコミなどでも活躍。毎月どこかの上場企業の株主総会に個人株主として参加中。

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