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天才ソロスの切り札「再帰的株価モデル」でバブル相場を乗り切る方法=東条雅彦

なぜソロスはカラ売りを好むのか?

そして、腑に落ちたのです。

「ああ、だから、ソロスはレバレッジをかけた売りで大儲けするスタイルなのか」と。

レバレッジを使ったポジションを長期間にわたって維持するのは、とてもリスクがあります。相場が自分の賭けた方向と反対に向かうと、すぐにゲームオーバーになります。

バブル崩壊を狙って「売り」で勝負する場合、バブルを見つけられたなら、株価が短期間に大きく下落するので、ソロスの勝ちパターンと相性が良いのです。

ソロスは「バブル」を見抜くために、再帰性理論を使って、現実と株価の乖離が大きくなったタイミングを狙っていきます。

効率的市場仮説では、「株価は常にすべての情報を反映している」ことになっていますが、これはおそらくウソです。実際には、現実と株価の距離感は、大きくなったり小さくなったりを繰り返しています。

その再帰的な繰り返しがあり、バブルの発生と崩壊があるからこそ、ソロスは投資で成功したのです。

ペトロチャイナ株の神がかり的な売却で儲けたバフェットも、実は効率的市場仮説をまったく信じていません。

ソロスとバフェットは、それぞれ次のように発言しています。

「市場は常に間違っている」というのは私の強い信念である。市場参加者の価値判断は常に偏っており、支配的なバイアスは価格に影響を与える。私が確かに人より優れている点は、私が間違いを認められるところです。それが私の成功の秘密なのです。
――ジョージ・ソロス

もし市場が常に効率的だったら、私は今頃街角に座り込んで物乞いをしているはずです。
――ウォーレン・バフェット

ソロスはバブルを見つけたら売りに行き、バフェットはバブルを見つけたら利益確定を行います。

ソロスとバフェットの違い

ソロスとバフェットの違い

スタイルは異なるのですが、ソロスもバフェットも効率的市場仮説ではなく、再帰性理論(再帰的な株価モデル)を信じて行動しているのは明らかです。

大切なことなので強調しておきますが、成功している投資家は効率的市場仮説なんてまったく信じていません。「市場は常に間違っている」この信念を強く持つことが投資で成功する秘訣なのです。

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ウォーレン・バフェットに学ぶ!1分でわかる株式投資~雪ダルマ式に資産が増える52の教え~』(2016年11月27日号)より抜粋、再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による

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