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入居審査の敵「在籍屋」のウソに大家が騙されないためのポイント=姫野秀喜

在籍屋を知っていますか?アパートなどを借りる際は入居審査があり、入居希望者の勤務先に在籍しているかを確認しますが、この在籍情報を売っているのです。(『1億円大家さん姫ちゃん☆不動産ノウハウ』姫野秀喜)

プロフィール:姫野秀喜(ひめの ひでき)
姫屋不動産コンサルティング(株)代表。1978年生まれ、福岡市出身。九州大学経済学部卒。アクセンチュア(株)で売上3,000億円超え企業の会計・経営計画策定などコンサルティングに従事。合間の不動産投資で資産1億円を達成し独立。年間100件以上行う現地調査の情報と高い問題解決力で、顧客ごとに戦略策定から実行までを一貫してサポートしている。

大家さんは見抜けない!? 無職に部屋を借りさせる在籍屋の手口

企業への「在籍」を取り繕うビジネス

在籍屋」っていう言葉を聞いたことありますか? 読んで字のごとく、「在籍」を売っているビジネスです。

大家さんがアパートやマンションを賃貸する際、入居希望者に対して入居審査を行います。その際に、入居希望者のお勤め先に「在籍」しているかを電話で確認したり、給与明細の提出してもらったりします。

はい、この「在籍」を売っているのが「在籍屋」です。

この「在籍屋」は、電話対応だけでなく、オプションで「給与明細」やそのほかの書類も作成するそうです。要するに、入居希望者がたとえ無職だったとしても、「在籍屋」の作った会社の給与明細や電話対応により、ちゃんと勤務しているかのように取り繕うことができてしまうのです。

業者にもよりますが、費用は基本料金が1万円~2万円くらいで、緊急連絡先の明示書類作成代保証会社利用料金などの各オプションが5千円~1万円程度のようです。「在籍」できる会社の業種も多岐にわたり、建築業、IT関係、アパレル、飲食業などいろいろ選べるそうです。

大家さんは防ぎようがない

これは大家さんにとっては、ゆゆしき事態です。本来は無職で入居審査に通らない人が、「在籍」を買って、入居してしまう可能性が出てくるからです。

たとえ大家さんが入居者に面接をしても、防ぎようがありません。今は無職の入居希望者でも、過去に飲食で務めていた経験があった場合、その経験に基づいて仕事の話をすることができるので、ウソと見抜けない可能性が高いからです。

ひどい話ですが、こういった「在籍屋」というものがこの世に存在しているのです。

Next: 大家さんの対抗手段は? 怪しい入居者に貸さないために

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