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「韓国の不動産は儲かる」甘い言葉に騙された、日本人が知らない投資詐欺の手口

「貯金が増えれば…」そう思い、不動産投資に手を出そうと考える人も少なくないだろう。最近では少額資金で始められる不動産投資も増えており、初心者にとってもハードルが低くなってきている。しかし、なかには悪徳な不動産投資詐欺が横行しているのも事実だ。

実際に2018年ごろに不動産投資詐欺にあったと語るのは、今年50歳になる金沢さん(仮名)。
日本で暮らす金沢さんは、今後上がるといわれた韓国の不動産への投資話を持ちかけられ、詐欺にあったと語った。

お金持ちの投資話にまんまと乗っかってしまった

「韓国の土地売買に関する詐欺にあいました。そのときは少しでも貯金が増えればいいなくらいに思っていたのですが、結果として詐欺だと気がついたのは、他者からの被害を聞いてからでした。その投資話を持ちかけてきたのは、会社の同僚が連れてきた日本人のA氏で、私からすると、まったくなんの接点もない人です。
A氏はとても羽振りが良く、色々な投資をしている人で、初めてあったときはお金を持っていそうという印象でした。そして『これから韓国の不動産が急騰するからいまのうちに投資しておくといい』と聞き、はじめてみようかなと思ったのがきっかけでした。
そのA氏の投資話に乗っかった人は私だけではありません。紹介してくれた同僚の知人のB氏もそのひとりです。
実際にB氏には、投資をしたときにかなりのバックがあったらしく、私はB氏とも面識があったのですっかり信じてしまいました。知っている人だったからか、当時は少しも疑うことがなかったんですよね」

投資話を信じた人は10倍もの損失が

「投資の内容としては、韓国の土地を売買しているという合同会社に1口10万円出資すれば、過去1年の実績として、年利10%以上の利益をバックしているという話でした。銀行に預けているほったらかしのお金より、投資をして少しでも増えればいいなと思っていたんです。ただ私の場合、結果として、一度も利益がでることはなく、B氏のようにバックすらもありませんでした。

だんだんと少しずつ『おかしいな』と思い始めて、A氏に何度か連絡をして、『どうなっているのか進捗を教えてほしい』と聞いてみたんです。
するといきなり当の本人であるA氏と連絡が取れなくなってしまいました。投資自体不慣れですし、すべての窓口はA氏になっていたので…。しかも投資先の代表といっていた人とも音信不通に。

私は、合同会社に参加するのに10万円を払っただけで済みました。でもB氏はその合同会社に10万円を支払った上に、他の投資話、オンラインカジノの立ち上げ話、確実なFXがあるという話などに合計で100万円以上を投資したそうです」

投資詐欺の行末は泣き寝入りしかないのか?

「B氏に関して言えば、月々利益が出ていて、実際何回かは資金を引き出させてもらったらしいです。
私もその話を信じて投資をしてしまいました。でも、最初は海外の口座が不具合で動かせなくなったなどの言い訳が続くようになり、最終的には私と同じように音信不通になったと言っていました。

そのあとは、泣き寝入りです。
B氏はもちろん金額も大きいですから、それでは気が済まないので、警察と弁護士のところに行って相談していました。私も証人として警察に呼ばれましたが、進展はなく、弁護士も刑事事件としての立件は難しいと言っていたらしいです。

私もB氏も貯金から投資額を捻出していました。なので、借金をしてまで資金を作ったわけではないので、返済というものはありませんでした。
でも、もしも借金を作ってしまったとしたら、きっと資金になりそうなものを売って、コツコツ働いて返済していってたんだと思いますが…と考えるだけでゾッとします」

金沢さんは、不動産投資詐欺の経験談をこのように話していたが、もちろんすべての投資話が詐欺だとは限らないだろう。
そのためにはきちんと投資先を検討した上で、その相手が信用に値するのか、そしてリスクがどのくらいあるのか、いろいろなことを踏まえ、石橋を叩いて渡ったほうがよいのかもしれない。

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Image by:Stock for you/Shutterstock.com

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