結局、日経平均株価はドル円次第
現在は日本株も少し上値が重くなっています。基本的にはドル円との連動ですが、そのドル円の上値が重くなっていますので、当然といえます。
日経平均株価は19500円前後での推移ですが、この水準いあまり意味はないのかも知れません。PERは16倍ですが、これが割高かどうかの判断は難しいところです。
ドル円が現状の水準で推移すれば、今期の企業業績は改善されるでしょうから、割高ともいえなくなります。しかし、ドル円が再び反転すれば、その逆の動きになります。結局はドル円次第です。
市場では、来年の株価見通しが示される季節になってきました。多くのストラテジストは、日経平均株価の高値を23000円に置いているようです。
可能性としては、十分にあると思います。その前提は、ドル円が130円になることです。そうならないと、23000円は肯定されません。その意味では、分かりやすいともいえます。
それだけの話だと思います。個別株の投資は別ですが、日経平均株価についてだけ言えば、結局はドル円を取引するのと同じと言ってもよいのかもしれません。
日本株が長期的に上昇できるかは、ドル円が円安になることが大前提です。そのドル円が、円高になるリスクがある以上、ポートフォリオの主軸に置くことはやはり考えづらいというのが私の見方です。
いうまでもなく、米国株の方が期待収益率が圧倒的に高いので、そのような判断になります。
もちろん、日本株も投資対象から完全に外すべきというわけではありません。上下動を繰り返しますので、大きく下げた時に買えば、今年のようによいパフォーマンスを得ることが十分に可能です。
結局は投資タイミングの問題になりますが、そのタイミングを分散することが、結局は重要であるとの結論になります。
いまは日米ともPERが高すぎるため、投資も限定的に行うべきでしょうが、全くしないということもまたリスクのようにも感じます。
年初に下落なら押し目買い好機
米国株のところでも解説したように、年初は大きく変動する可能性がありそうです。そのときに、たっぷりと買えるように準備しておくことが必要でしょう。
日米株ともこのまま上げ続けるとは考えていません。押し目は必ず来ると思います。そのときに動けるようにしておくことが肝要です。
ちなみに、昨年12月30日には19000円だった日経平均株価は、今年2月12日には一時14865円にまで下落しました。下落幅は4000円超、下落率は2割を超えました。2017年もこのような動きにならないとも限りません。このような動きをとらえるためにも、準備をしておきたいところです。
特にドル円の動きには注意してきたいところです。
2017年の日経平均株価想定レンジ
ちなみに、17年の日経平均株価のレンジは、2016年末の前提を19500円として、強気シナリオは高値24400円/安値17800円、弱気シナリオは高値21000円/安値14400円としています。
少なくとも2万円には到達しそうですが、問題はそのあとでしょう。2万円超えで伸び悩むのか、また逆にさらに上昇基調が強まるのか。毎月の値動きを確認しながら見ていきたいと思います。