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2017年 強気筋の予想「1ドル130円、日経2万3000円」に死角はあるか?=江守哲

1ドル=120円が試金石

トレンドとしては、120円を明確に超えると相場として円安基調が加速し、130円まで上昇してしまう可能性は十分にあります。

しかし、これを超えられないようだと、やはり上昇は難しいとの見方になり、理論値に沿った値動きに戻ることが想定されます。その場合、2017年末に100円水準まで調整が進んでもおかしくない計算になります。

このような考え方は、現在の市場では皆無です。

また、過去の米国の共和党政権下における財政収支の悪化局面でのドル安傾向にも注意が必要です。

これはすでに何度か解説した通りですが、ブッシュ(父)政権の4年間およびブッシュ(子)政権の8年間では、米財政収支の対GDP比の悪化とドル指数の下落が鮮明でした。

財政悪化は金利上昇につながる一方、これがドル高を誘引するものの、それには持続性がなく、結果的におしなべてドル安になっています。

12月13・14日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、来年の利上げ回数の予測が3回となり、9月の2回から引き上げられました。

これを受けて、17年はFRBが利上げペースを加速させるため、ドル円も上昇するとの見方が多くなっているようです。

今後の原油価格の上昇ペースやCPIの上がり方を想定すれば、利上げペースはむしろ後手に回り、いわゆる「ビハインド・ザ・カーブ」となる可能性も否定できません。

しかし、理論値からすれば、今後の原油相場の上昇はむしろドル安につながるように思います。

このように、ドル円が一方的に上昇するとの見通しは立てづらいのが本音です。そして、これまでの反動を意識した動きを想定しておくべきというのが私のスタンスです。

ドル円相場の想定レンジ

共和党の大統領就任1年目はドル高・円安になりやすい傾向がありますが、今回についてはそれほどドル高にはならない可能性があります。

トランプ大統領の就任は来年1月20日ですが、すでに円安がかなり進んでしまっています。そのため、かなり早い段階でドル円がピークアウトする可能性も十分にあるでしょう。

これらから、17年のドル円相場のレンジを想定すると、16年末を115円とした場合、強気シナリオの場合には110円~130円、弱気シナリオの方は100円~120円を想定しています。

120円を明確に超えると、130円の可能性が高まりますが、120円を超えられなければ、年末にかけて再び100円を試す可能性も出てくるでしょう。

前述の日米金利差から見た理論値を前提にすれば、120円が上値となり、年末まで下落していくとみるのが、現段階では妥当と考えます。

一方向に見方を傾けないようにするのが、17年の動向を見ていくうえでは重要と考えますが、基本的な考え方はドル安です。

実際に政策面からドル安に転じるのか、トランプ政権から出てくる発言に注目しておきたいと思います。

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