リーマン・ショックでチャンスを掴み、2,000万円を40億円にした話
このような状況で、バリュー投資家はどうしたら良いのでしょうか。
1つの答えは、株価が大きく下落する時をひたすら待つことでしょう。下がると分かっている市場に、むやみに参加する必要はありません。
逆に下がった時には大きなチャンスとなります。喉から手が出るほど買いたかった銘柄も、相場全体の下落時には驚くほど安い価格で買えてしまうのです。
私は長期投資家が株式市場で勝つ最も簡単かつ、確実な方法は「暴落時に買うこと」だと考えています。極端な話、それ以外の期間はほとんど動く必要はありません。ただし、「どの銘柄がいくらだと安いのか」という感覚は常に磨き続ける必要があります。
この流れで成功した投資家のインタビューが以下に掲載されています。退職金2,000万円を8年間で40億円にした今亀庵さんの話です。
参考:退職金2000万円を8年で40億円に!〜今亀庵さんインタビュー【前編】 – FROGGY
今亀庵さんが退職金を手にしたのがちょうど2008年、リーマン・ショックの年です。彼が最初に投資したのはREITですが、暴落しているのを好機と見て退職金を一気に投じました。
彼の成功要因は様々ですが、最大の要因はやはりタイミングだと思います。多額の資金が入ってきた時がまさに絶好の買い時だったのです。
しかし、いくら資金があっても、暴落時にそれがチャンスかどうか見分けられなければならず、下手をすれば膨大な損失を抱えてしまう可能性があります。まして、退職金で投資デビューして、いきなり今亀庵さんのようになろうと考えるのはあまりに危険です。
知識と資金を蓄えることが必要
彼が成功したのは、インタビューにあるように長年勉強してきたからでしょう。50年前から株に興味を持ち、投資関連の本を100冊を読んだといいます。投資もこれがはじめてではなく、小遣いを稼ぐ程度にはやっていたとのこと。それだけの経験の上で、絶好機にたまたま退職金があるという幸運に恵まれて成功したのです。
そのような幸運はなかなか訪れませんから、私たちは計画的にそのような状況を作り上げなければなりません。そのためには、なるべく早くから株に対する知識を身に着け、実践しながらも資金を蓄えることが必要です。
暴落時に投資するだけの簡単なことを多くの人が実践できないのは、チャンスが来るのを待てず、いざチャンスが来たら今度は投資する勇気を持てないからでしょう。
投資は最終的に自分との戦いです。当メルマガは慎重かつチャンスを逃したくない人の羅針盤になりたいと願っています。
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『バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問』(2018年3月27日号)より
※太字はMONEY VOICE編集部による
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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。