中国製マザーボードからスパイ用チップ発見
スマホにバックドアを仕掛けるような連中なので、何かと情報収集目的に工作をしているのは自明の理です。しかし、まさかマザーボードへのマイクロチップ搭載までしていることには驚いた。この事件を取り上げたブルームバーグの記事を引用しよう。
ブルームバーグの情報は、米政府内の匿名の取材対象者らを含む17の様々な情報源からもたらされた。ブルームバーグの記者らは、マイクロチップが取りつけられたサーバについて、アップルやアマゾンを含む少なくとも30社の大企業に納入されていたと主張している。
出典:The Big Hack: How China Used a Tiny Chip to Infiltrate U.S. Companies – Bloomberg(2018年10月4日配信)
ただ記事を読むと、アップルやアマゾンは問題のチップは無かったと事件そのものを否定している。証拠でも出さない限りは、取引先ということもありシラを切るつもりかもしれない。
ただ、この件によって、中国製の家電やPCなどはスパイ活動に利用される怖れがあると広く認知された。もちろん、米国はこんな行為を許すはずもない。公共機関での中国製の締め出しは加速するだろう。
中国との貿易協定を禁止する「毒薬条項」
続いてもう1つの気になる動き、毒薬条項(ポイズンピル)についてだ。
ロス米商務長官は5日、新たな米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)に盛り込まれた中国との貿易協定締結を阻止する「毒薬条項(ポイズンピル)」について、米国が今後締結を見込む日本や欧州連合(EU)などとの貿易協定にも取り入れる可能性があるとの認識を示した。
この動きにもかなり驚かされた。どうやら、米国・メキシコ・カナダ協定に中国との貿易協定締結を阻止する「毒薬条項」が盛り込まれていたそうだ。
しかも、その毒薬条項は今後、日本や欧州連合などの貿易協定にも取り入れる可能性がある。
つまり、中国製品が得意とする迂回貿易の阻止である。中国とのFTAなどもこれによって締結できない。これは、米国と貿易協定を結びたければ、中国との貿易協定は結ぶなという宣言に近い。
今後、米国が各国と結ぶであろう貿易協定は非常に注目することになった。何しろ、中国封じを協定に入れてくるかもしれないのだ。
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