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米中会談で株価操作、トランプ「中間選挙対策」の反動は遅れてやってくる=近藤駿介

「恐怖指数」に現れた異変

市場のボラティリティが上昇してきている中で特徴的なことは、市場で注目を集める「恐怖指数」の水準がヒストリカルボラティリティを下回って来ていることだ。

S&P500の「恐怖指数」は19.51と、ヒストリカルボラティリティ23.8%を4%以上下回り、日経平均株価の「恐怖指数」も25.29とヒストリカルボラティリティの27.3%を2%下回った状態にある。

通常「恐怖指数」はヒストリカルボラティリティを上回って推移する。過去平均で見るとS&P500では約3.4%、日経平均株価では約3.9%「恐怖指数」がヒストリカルボラティリティを上回っている。

「恐怖指数」がヒストリカルボラティリティを下回った状態というのは、市場が持つリスク量を投資家が低く見積もっている、言い換えれば準備不足の状況にあることを示唆したものである。

こうしたボラティリティの状況は、株価の変動が生じた場合、投資家の行動を順張りにする要因となり得るものである。

計算上しばらくはヒストリカルボラティリティが大きく下落する可能性が高くないことを考えると、「恐怖指数」が上昇する形でヒストリカルボラティリティと「恐怖指数」の関係は正常化していく可能性が高い。

中間選挙後に何が起きる?

中間選挙を目前に、一旦は株式市場の底抜けは回避できた格好になった。しかし、実際には中身がないと思われる米中首脳による電話会談によって売り方の買い戻しを誘い株価を持ち上げたことで、株式市場には新たな歪みエネルギーが蓄積された格好になっている。

ポイントは、中間選挙の前後で何が変わるのか、というところ。

中間選挙の結果が世論調査通りになり「ねじれ議会」が生じた場合に、世の中がまず認識することは、トランプ大統領の思い通りに法案が成立しなくなる結果、トランプ大統領のエネルギーのはけ口が議会の影響が及びにくい「通商問題」になるということになる可能性が高い。

米中首脳による電話会談が本当に有意義なもので、米中の貿易戦争がおさまっていくことになるのかが明らかになっていくのは、その後のはずである。

米国株式市場を中心とした市場の混乱にはもう少し続きがありそうだ。

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元ファンドマネージャー近藤駿介の現場感覚』(2018年11月5日号)より一部抜粋
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