親の私が死んだら詰む…。我が子を「中高年ひきこもり」にしない教育法とは?=午堂登紀雄

50代の引きこもりを、80代の親が養う「8050問題」が取り沙汰されています。その根本原因は何なのか? 我が子を引きこもりにしないための教育法を考えます。(『午堂登紀雄のフリー・キャピタリスト入門』午堂登紀雄)

※本記事は有料メルマガ『午堂登紀雄のフリー・キャピタリスト入門』2018年8月13日号を一部抜粋したものです。興味を持たれた方は、ぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:午堂登紀雄(ごどう ときお)
米国公認会計士(CPA)。1971年生まれ、岡山県出身。中央大学経済学部 国際経済学科卒。株式会社エディビジョン代表取締役。一般社団法人 事業創造支援機構代表理事。

物理的にも精神的にも孤立している? 親が子どもにできることは

高齢者が「中高年ひきこもり」を養うという地獄

8050問題」をご存知でしょうか。8050とは、80代の親が、引きこもり状態にある50代の子を養っていることを示しています。特にひきこもりの長期化で、親子共々が高齢化し、社会から孤立・生活に困窮している世帯が増えているのです。

では、これの何が問題かというと、生活保護世帯の増加につながるだけではなく、絶望して殺人事件にまで発展するケースが出ることです。

そのため、政府もようやく2018年秋から、「40~64歳の引きこもりの実態調査」を実施するということです。

何十年間も引きこもったまま、親が高齢になり、自分も歳を取って、家ごと社会から断絶されると、もはや社会復帰の可能性はゼロ。その人そのものが社会から存在しないことになってしまい、親の死後は生きていけないリスクも指摘されています。

そこで今回は、わが子を引きこもりにしないための教育法や、抜け出させる策について考察したいと思います。

引きこもりは精神的にも孤立している

本来、心が成熟した人間は、ひとりでも誰かと一緒でも、満足できる時間を過ごすことができます。仮に物理的な状態としては孤独であっても、精神面では孤独ではないですし、自ら人間関係を遮断するわけでもありません。

しかし引きこもりは、自分の方から人との関りを避けて、物理的にも精神的にも孤立している状態です(なお、ここで言う引きこもりは、ウツや精神障害、疾病等で引きこもっている人を指すものではありません。それは医学的治療を受けるレベルの人ですので、ここでは対象外としています)。

引きこもりになる人の多くは、プライドと自己愛が強すぎるのです。だからちょっとでも人間関係がうまくいかないと、すべてが嫌になります。

強烈な自己愛のため、自分の意見が受け入れられないとか、仕事ぶりを注意されただけで自分の全人格を否定されたように感じ、それがガマンできません。それでいて、むきたてのゆで卵のようにナイーブで傷つきやすい性格を持っています。

さらに、承認欲求も非常に強い傾向があり、他人から認めてもらわなければ自分の存在価値を確認できません。

そのため「誰も自分のことをわかってくれない」「認めてもらえない」「無視された」などと過剰に反応し、過剰に傷つきます。

たとえば「独りランチ」が続いただけで、会社で孤立している、皆から浮いている、無視されていると感じてしまう。しかし実際には、周りは本人の気持ちを軽んじようなどという発想をそもそも持っていないことがほとんどなのですが、なぜか彼らは自分に敵意があるかのように受け止めます。

Next: 自分が何よりも大事? なぜ「引きこもり」になるのか

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