fbpx

親の私が死んだら詰む…。我が子を「中高年ひきこもり」にしない教育法とは?=午堂登紀雄

子のために親ができること

<親が精神的に成熟しておく>

親自身が情緒不安定だとか、夫婦喧嘩が絶えないという家庭では、子は自分の居場所がないと感じ、やはり精神面でも不安定になります。

親は子の前では仲よくし、何があってもアタフタすることなく「大丈夫」という態度を崩さないことです。それが子にとっての全幅の信頼感につながります。

親が他人の悪口や陰口を言う精神性では、子は無意識に耳にフタをするようになり、人の話を聞かない子になってしまいかねません。

そして、子に対してウソはつかない。約束は守る、守れない約束はしない、もし約束を破ったら子に対しても誠実に謝ることです。

<子の話をしっかり聞く>

親子の会話は信頼関係、つまり人間関係の基礎になります。なのに、いつも親は子の話を遮って「そんなことはいいから」とか「言い訳するな」とか「忙しいからあとで」などと対応していると、子は親に言っても無駄となり、親に対して不信感を抱きます。

それがつまらない話でも言い訳であっても、お小遣いの値上げ要求でもスマホを買ってくれというおねだりでも、最後までじっくり聞くことです。

そして前述のとおり、否定や批判ではなく、子の意志をなるべく尊重してあげること。「親は自分のことを受け入れてくれる」「親は自分のことに関心を持ってくれている」という実感は、自尊心や自己肯定感につながります。

<ネガティブな言葉を使わない>

親の思考は言葉に現れ、それが子に伝わります。親が豊富な語彙で論理的に語り掛ければ、子の思考回路もそうなります。罵声や乱暴な言葉、否定的な言葉を投げかければ、子もそうなります。

子どもは自分に対する親の評価をそのまま受け入れ、そのとおりに行動するようになります。

だから「おまえには無理」と言われれば、「そうか、自分には無理なんだ」と信じますし、「バカ」と言われればバカのように振る舞います。「〇〇ちゃんを見習いなさい」などと他人と比較されると卑屈になる。だからこそ、家庭内ではポジティブで発展的な言葉を使うことです。

<挑戦を称え、失敗を認め、努力をほめる>

失敗や間違いを叱ると、できることしかやろうとしなくなります。そこで親は子が果敢に挑戦した結果の失敗は叱らず、むしろ称えることです。

テストの点数が悪くても叱らず、「次はどうすればいいと思う?」と対策を一緒に考える。100点をとっても「100点とってえらいね」と結果を褒めるのではなく、「頑張ったね」と100点を取るためにやってきた努力を褒める。努力を褒めれば、点数に関係なく「努力すること」を重視するようになるからです。

Next: すでに「引きこもり」なら、親は何ができるのか?

1 2 3 4 5
いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー