「買う価格」にこだわる投資を
数値だけ見れば割安な日産ですが、詳細なリスクを検討すると決して割安とは言い難い部分が見えてきます。
もちろん、決して自動車業界が悪いというわけではなく、今は必ずしも投資に適していない時期だということです。どちらかと言えば景気が悪くなったときに長期的な目線で会社を見れば、株価下落に伴う投資のチャンスが訪れているかもしれません。
株式投資ではタイミングが重要と言いますが、なぜかというと買う価格が違ってくるからです。同じ会社に投資したとしても、100円の時に投資するのと200円の時に投資するのでは全然成果が違ってきます。
買う価格には徹底的にこだわって、リスクを十分に検討しながら割安株を更に探していきたいと思います。
<分析のポイント>
日産自動車<7201>の配当利回りは6.0%、PERは7.4倍と、数値だけ見れば圧倒的な割安水準。
自動車業界は景気の影響を受けやすく、今は好調なとき。景気悪化による業績悪化リスクは大きく、研究開発費の高騰も重荷。
高配当は魅力的ながら、中期的な業績見通しを考えると無理に買うことはない。買う価格にこだわる投資をしたい。
※上記は企業業績等一般的な情報提供を目的とするものであり、金融商品への投資や金融サービスの購入を勧誘するものではありません。上記に基づく行動により発生したいかなる損失についても、当社は一切の責任を負いかねます。内容には正確性を期しておりますが、それを保証するものではありませんので、取扱いには十分留意してください。
『バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問』(2018年11月7日号)より
※太字はMONEY VOICE編集部による
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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。