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あらゆる嘘がバレた中国、これから先も「中華復興」が失敗に終わる当然の理由=黄文雄

「中華復興」が悲劇で終わる理由

なぜ「中華復興」を目指すと必ず悲劇に見舞われるのか。それは、中華の精神史を見ると一目瞭然です。「魅力あるソフトウエアがなかった」という一言に尽きます。

「春秋戦国時代」は「百家争鳴」の時代であり、「諸子百家」の思想もありました。しかし、それらは単に「目的のための方法論」にすぎませんでした。または、政治のハウツーを論じただけです。儒教にしろ朱子学にしろ、尚古主義で古えの形式ばかりにこだわるために、本質が伴わないのです。

したがって、中華文化は中身のない張子の虎のようなものであり、その文化風土で育ってきた人々は案山子のように魂のない人々になってしまうのです。そこが、中華文化とキリスト世界の西洋、イスラム世界の中東、仏教世界のインドなどと大きく異なる点です。

行動規範としての宗教もなく、きわめて世俗的な中華文化や中華民族には、漢王朝の武帝時代のような「独尊」、つまり強制がふさわしいのです。宋王朝は独裁体制を確立し、明王朝では社会の隅々まで特務やスパイによって監視され、人権などほとんどありませんでした。

習近平時代には、「中華民族の偉大なる復興」を叫びながら、チベット人、ウイグル人、モンゴル人などをすべて中華という牢屋の中に閉じ込めて、幻の中華民族を創出しています。

強制でしか人民を統制できないとなれば、ことあるごとに強制の強化は避けられません。そうなると、必ずどこかで歪みや反発が起こり、天下大乱が避けられなくなります。これは中華社会の宿命なのです。

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