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NYダウが30%下げると金融危機が起こる?米国経済の弱点は高すぎる株価にあった=吉田繁治

世界一の負債国である米国は、このままにしておけばどうなってしまうのか。負債の内訳や影響などを詳しく紹介しながら、将来の米国経済の状況を解説します。(『ビジネス知識源プレミアム』吉田繁治)

※本記事は有料メルマガ『ビジネス知識源プレミアム』2019年3月6日号の一部抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

米国の負債は経済破綻を引き起こすか?そのとき世界に与える影響

負債額世界一の米国の主体別負債

世界の中央銀行の中央銀行と言われるBIS(国際決済銀行)は、世界の経済主体別負債の統計を4半期毎にとっています。負債のデータは、統計によって相当に異なりますが、BISのデータが実態に近いでしょう。

※注:中国の金融統計では、900兆円のノンバンク分(規制外のシャドーバンク)が入っていないとか、いろんな事情があります。

米国の政府、民間企業、世帯に分けた主体別の負債からです。2008年以降を簡略化して2年毎に示します。原表は巨大なエクセルで、見にくいのです。リーマン危機のあとの10年間です。

<米国の主体別負債:BIS:単位10億ドル>

    政府部門 世帯部門 企業部門 合計(名目GDP比)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
2008年  9,198 14,283 10,313 33,794(229%)
2010年 12,240 13,683 10,004 37,341(249%)
2012年 15,631 13,346 10,365 39,342(242%)
2014年 16,915 13,566 11,461 46,942(268%)
2016年 18,767 14,618 13,408 47,070(251%)
2018年 19,674 15,466 14,962 50,102(248%)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(08年比 218% 106% 145% 148%
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
※参照:https://www.bis.org/statistics/totcredit.htmより抜粋

米国でもっとも増えたのは、政府負債です(これは中央政府のみ:州の負債は含まない)。2008年の9.2兆ドル(1,012兆円)から、2018年は20兆ドル(2,200兆円)に増えています。2018年の名目GDP(20兆ドル)に対してちょうど100%です。これ自体は、問題になる水準ではない

<比較:日本の政府負債>

日本の政府債務は、1,284兆円(国債1,079兆円+借入金155兆円など:2018年9月末:資金循環表)です。名目GDP(546兆円:18年8月)に対しては235%と、世界一大きい。日銀が敷くゼロ金利のため、この負債が無事に済んでいます。国庫からの利払いは8兆円にすぎないのです。

金利が2%、3%と上がって行く過程で、政府は金利を一層上げる新規国債を発行できなくなります。同時に、国債をもつ金融機関はゼロ金利国債の価格下落のため、総資産の8%は必要な自己資本を失って国債を買えなくなる。政府は、赤字財政を支払う資金が枯渇し、年金、医療費、公務員給料にデフォルト(=約30%の支払い遅延)が起こります。国債の発行で、財政支出の35~40兆円くらいをまかなっているからです。日銀が、長期金利もゼロ金利誘導を続けることができるという条件で、デフォルトはしていないのです。

Next: 米国の負債は株価の上昇が助けている?

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