時には人生を狂わせることもあれば、発奮のエネルギーになることもある「嫉妬」。これをコントロールすることが、自分らしく生きることにつながります。(『午堂登紀雄のフリー・キャピタリスト入門』午堂登紀雄)
※本記事は有料メルマガ『午堂登紀雄のフリー・キャピタリスト入門』2019年3月25日号を一部抜粋したものです。興味を持たれた方は、ぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。
プロフィール:午堂登紀雄(ごどう ときお)
米国公認会計士(CPA)。1971年生まれ、岡山県出身。中央大学経済学部 国際経済学科卒。株式会社エディビジョン代表取締役。一般社団法人 事業創造支援機構代表理事。
なぜ嫉妬する?あなたも無意識にマウンティングをしているかも…
嫉妬を制するものは人生を制する
人間には喜怒哀楽といった様々な感情がありますが、「嫉妬」も人間が抱く感情で、誰でも感じるものです。
たとえば幼児であっても、自分に妹や弟ができて親の愛情がそちらに注がれることに嫉妬することがあります。思春期になれば、スポーツができるかどうか、モテるかどうか、勉強ができるかどうかで比較されます。恋愛でも嫉妬はつきものです。社会に出れば仕事上の成果や昇進などで遅れをとると、「なんでアイツが」という感情を抱きやすいでしょう。
そのほか、結婚で配偶者のスペックを比較しあったり、持ち家か賃貸か、所有しているモノ、子どもの進学先などでも、他人と比べては嫉妬する人もいます。老後を迎えてからも、自分より有能な若者を見れば反発したくなったり、自分より楽しく過ごしている友人に嫉妬するかもしれません。
このように、この嫉妬というものは一生付き合っていく感情です。
しかし喜怒哀楽とは異なり、他人に打ち明けられない感情、共感されにくい感情、認めたくない感情ではないでしょうか。
多くの人が「自分はあの人に嫉妬している」とは言いたくないし、認めたくないもの。なのに激しい嫉妬心にとらわれると、自分を否定したり、時には相手を否定したり、苦しい思いをします。
そしてこの感情を上手に制御・処理できなければ、長期間にわたりじわじわと心をむしばんでいくことになりかねません。
一方、嫉妬心から「競争心」につながることも多く、「負けるもんか」という発奮のエネルギーにもなるのが嫉妬の特徴でもあります。
そう考えると、「なんでアイツが」という嫉妬の感情を、「足を引っ張ってやる」というネガティブな発想ではなく、「自分だってやってやる」という方向に持っていければ、一生つきあっていく感情であるがゆえに、人生に大きな差が出るというのはおわかりいただけると思います。
嫉妬も人間に備わった感情。必ず何かの意味があるはずです。
だから嫉妬から目を背けるのではなく、嫉妬という感情とその意味を深く理解することで、嫉妬心の制御の方法、活かす方法が見えてくるのではないか。そして、より幸せな心の状態を作り出し、自分らしく生きることにつながるのではないか、と考えています。
どんなときに嫉妬する?
時には人生を狂わせることもあれば、発奮のエネルギーになることもある嫉妬。
そもそも人は、どういう場面で嫉妬の感情が起こるのでしょうか。
これには4つの要素があります。
1:相手との距離感
2:自分より格下だと思っていた相手が自分より優位になったとき
3:自分の興味関心がある分野で他人のほうが優れているとき
4:自分の能力のなさを突き付けられたとき
もちろん、これらがミックスされている場面では、より強い嫉妬の感情になるでしょう。
Next: なぜビル・ゲイツではなく、同僚に嫉妬するのか