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イエレンFRB議長の予測~ドル高の終わり、エネルギー安の終わり=藤井まり子

ついに始まった「欧州版版マーシャルプラン」の経済効果

中国経済が大失速して、世界経済減速懸念が強まる中、今度こそ、「現代版マーシャルプラン」が必要だと痛感させられていたとき、まさしくその時に、ドイツとフランスが、皮肉にも「大量移民受け入れ」と「テロとの戦いという名の戦争」(=現代版マーシャルプラン)を開始したのでした。「欧州版版マーシャルプラン」の出動です。

「ヨーロッパ版マーシャルプラン」で、世界経済は、アメリカ経済のみならず、ユーロ圏も日本も新興国経済も、息を吹き返すことでしょう。世界経済は危機を脱するでしょう。

あたかも、21世紀初頭のITバブル崩壊後の2003年3月、「ブッシュ・ジュニアが始めたイラン戦争で、世界経済が息を吹き返した」のように、サブプライム危機後の世界経済は、2015年11月、フランス・オラルド大統領が始めた「テロとの戦い」と、ドイツ・メルケルがシブシブ始めた「大量移民受け入れ」で、息を吹き返すのです。

大量移民の受け入れは、しばらくの間、政府による多額の支援金が必要になるので、景気刺激的な大規模財政出動なのです。

「テロとの戦い」という名の「戦争」「軍事費増大」「安全保障費の拡大」で、フランスをはじめとするユーロ圏諸国は、今後大量に国債を発行してゆくことになりました。ドイツや他のヨーロッパ諸国も、「大量移民受け入れ」で、今後大量に国債を発行してゆくことになります。

晴れて、ユーロ圏の国債市場では。今後とも大量の国債が流通し続けるようになります。テロとの戦いはエンドレスですからね…。

ドラギECBも、今後は、「買い支える国債がなくなる」事態を心配することなく、思う存分、「追加の金融緩和」を打ち出せます。

ヨーロッパには今、中東や北アフリカから大量の移民が押し寄せています。マスメディアではあまり伝えられていませんが、これら移民の人々は、母国では富裕層だった若い人が多いです。今回の大量移民のケースでは、母国から命からがら逃れている人々は、母国では、高い教育を受けた高スキルの若い人々が中心なのです。

今回の大量移民のケースは、「若くて質の良い労働者」「優秀な労働者」を中心に大量に流れ込んできているという点では、「ベルリンの壁」の崩壊時の東西ヨーロッパ統一のケースとは、まったく違うのです。

「欧州版マーシャルプラン」はやや近視眼的ですが、長い目で見ても、「大量移民の受け入れ」は、「高齢化&人口減」に悩んでいたユーロ圏の社会を「若返らせて」くれることでしょう。移民受け入れは、ユーロ圏経済にとっては、長い目で見ても「とても良い事」なのです。

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