バブル崩壊期「大量採用」のツケが回ってきた
なぜ就職氷河期が訪れたか。それは「就職氷河期直前に、企業はバブル崩壊が始まっていたにも関わらず大量採用を行った」という点です。
年の近い先輩世代の人数がやたらと多いのです。人口動態ならぬ「社員動態」のコブのツケが就職氷河期世代に回って来た形です。
どんな世界でも「大量採用」時には「残念な人材」が増えがちです。
政治の世界でも、民主党政権の「小沢チルドレン」や現政権の「魔の3回生」から出て来た「問題議員」にしても、大量当選により生まれたものです。
そのツケの整理もなく雇用促進と言われても、期待する人は少ないはず。仮に雇用されても「またか」と、自らの世代を恨むだけです。肩身の狭さは解消されないでしょうから。
その場しのぎの支援には期待するだけムダ
言い換えれば、そんなツケへの恨みを解消させる政策ならば就職氷河期世代も受け入れるはず。
しかし、その場しのぎに終始する政治家たちに、そんな細やかな配慮を期待するだけ無駄だということも理解しています。
だからこそ、表面的な「支援プログラム」は「ケンカ売っているのか」に繋がるのです。
野党への期待がほとんどない分だけ、市場も政局を軽視しているようにみえます。それだけに、骨太の方針への違和感は気掛かりです。
<今回のまとめ>
・「骨太の方針」にて、就職氷河期世代を支援、と
・表面的な支援はむしろ反感を増すのでは
・何かと10年前の政権に対する違和感と重なります
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『高梨彰『しん・古今東西』』(2019年6月12日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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