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タンカー攻撃、自作自演だった。見えてきたトランプ政権と実行組織のつながり=高島康司

鮮明な画像

一方トランプ政権は、このような状況を打破し、この攻撃がイランによるものであることを証明するために、日本が運用するタンカー「コクカ・カレイジャス」に付着させた不発の機雷を高速艇が撤去する様子を撮影したビデオを公開した。そこには、イラン革命防衛隊が保有する3,000隻の高速艇によく似た船が写っていた。

さらに18日には同じ高速艇のもっと鮮明なカラー画像が公開された。たしかに革命防衛隊の高速艇に似ていることは間違いない。

これらの証拠をもとにポンペオ国務長官は、「この海域でこうした攻撃を実施する能力があるのはイランだけだ」としてイランの責任を追求している。

どう見てもイランではない

しかし、どれだけの証拠を見せられても、今回のような攻撃を行う動機はイランには見当たらないので、これがイランによるものだとはにわかには信じがたい。

この攻撃を実行した勢力が別に存在するのなら、それはどのような勢力なのだろうか?

このような疑問に答えようと情報を集めていたら、極めて興味深い情報を見つけた。「イスラエリ・ニュースライブ」というネットメディアがある。ここはスティーブ・ベンヌンというキリスト教の原理主義者が、聖書の預言の実現過程を世界情勢に探ることを目的にして、中東に関連したニュースを解説するメディアである。興味深いことに、イスラエルのリクード政権には非常に手厳しく、批判的だ。

ここは5月7日に興味深い番組を放映した。5月7日はオマーン湾の4隻のタンカー攻撃があった5月12日の5日前である。この放送では番組のホストのスティーブ・ベンヌンが、イスラエルにいる情報筋から得たというメールを紹介していた。それは次のようなものだった。

スティーブへ

ジョン・ボルトンと近い関係にあるイランの反体制組織(People’s Mojahaddin of Iran)のメンバーが、イラン革命防衛隊がペルシャ湾で使っている高速艇と同じような船を手に入れようとして逮捕されたようだ。

明らかに自作自演の偽旗作戦が進行しているが、これはアメリカというよりも、この反体制組織が状況を混乱させるためにやっていることだ。

まだ米海軍とイラン海軍は偶発的事故を回避するための調整が行われている。イラン海軍は厳戒態勢にあり、だれも休暇を取っていない。毎日100万バレルの原油を売っているのだからね。

このようなメールであった。これを見ると、イランの反体制組織が革命防衛隊によく似た高速艇を手に入れ、イランを追いつめるための偽旗作戦の実施を準備している可能性があることを示している。

6月13日のタンカー攻撃には、日本が運用するタンカーに革命防衛隊によく似た高速艇が接近し、機雷を外しているビデオが公開された。この事件が起こる1カ月以上前に、イランの反体制組織が高速艇の入手を試み、自作自演の偽旗作戦を実施しようとしていると警告する情報があるのだ。

Next: アメリカが資金援助?イラン反体制組織とは何者なのか

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