fbpx

【号外】日経平均の下値は限定的と見る~これは円高ではなく米ドル安=馬渕治好

日本株の下値は限定的か。米株価指数はプラス、ADP雇用統計も上方修正

では、米国にとって、米ドルの独歩安になるほど悪いことが起こっているのかというと、おひざ元の米国株価は、ニューヨークダウ工業株指数やS&P500指数が、前日比でプラス圏になっています。

NYダウ 15分足(SBI証券提供)

NYダウ 15分足(SBI証券提供)

経済統計では、2/3(水)に、1月のADP雇用統計が発表されましたが、雇用者数前月比は、前回の12月分が25.7万人増から26.7万人増に上方修正されたうえ、1月分は20.5万人と市場予想(19.3万人増)を上回り、伸びが減速したとはいえ好調な数字でした。

こうしたことから考えると、米国で深刻なことが起こっているから米ドルが売られた、というより、対円では先週の日銀のマイナス金利導入を受けて、一旦円安方向に大きくぶれたため、ポジション整理(日銀の追加緩和を受けた円売りの買い戻し)が入ったと推察されます。

また最近の為替変動が大きいため、為替の投資家・投機家が相場観を見失い、いったん一方方向の動きが出ると、それに乗ってしまいやすいのでしょう。

むしろ前述したような、新興諸国通貨などについては、新興諸国通貨高・米ドル安と、投資家がリスクを取るような動きとも解釈でき、決して暗い相場動向とは言えません

以上から、米ドルの独歩安が長続きするとは考えにくいです。本日2/4(木)の日本株は、一旦は米ドル安に「敬意を表して」17000円を割り込む可能性が高いですが、そのまま下降傾向に突入するとは見込みにくいです。

※本稿は、米国市場の引け前に執筆しており、引けまでに大きく市況がぶれる可能性がありますので、ご留意ください。

【関連】ユニクロが導入!試着姿をスマホでシェア「メモリーミラー」を試してみた=三浦茜

1 2

馬渕治好の週刊「世界経済・市場花だより」』(2016年2月4日号外)より
※記事タイトル、本文見出し、太字はMONEY VOICE編集部による

初月無料お試し購読OK!有料メルマガ好評配信中

馬渕治好の週刊「世界経済・市場花だより」

[月額1,650円(税込) 毎週日曜日(年末年始を除く)]
最新の世界経済・市場動向をさぐる「ブーケ・ド・フルーレット」(略称:Bdフルーレット)。この代表である馬渕治好が、めまぐるしく変化する世界の経済や市場の動きなどについて、高水準の分析を、わかりやすく解説します。馬渕が登場するTVや新聞・雑誌コラムなどと合わせて、当メールマガジンも是非ご覧ください。

いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー