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株安2大要因を覆す「理外の理」 マイナス金利と原油安、私はこう見る=山崎和邦

黒田総裁の“裏切り”により大きく毀損した「日銀と市場との対話」

黒田総裁は1月18日の参院予算委員会で、利下げを「検討していない」としたが、1月29日には「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」の導入を発表した。このことはサプライズを市場に与えることによって市場を動かすということを主眼としてきた策師・黒田総裁の常套手段とも言えるが、次のような副作用を生んだ。

  1. 市場は「仏の顔も3度まで」とやらで、13年4月または14年10月のような高揚感を欠落させた。株高は2日間しかもたなかった
  2. 1月18日の発言と29日のマイナス金利決定との乖離は、「日銀と市場との対話」を大きく傷付けた

しかし、「市場の日銀離れ」は依然として難しい。日銀が企業・政府に対する支援を行ったという評価も可能であるが、企業資金と個人資金をどのように経済成長に寄与させるかということが本来は重要な論点になってくる。

日銀の金融政策は実体経済に対して効いていない

実体経済に対してはどうか。本稿ではマスメディアが好む「景気実感」ではなく、客観的な数値で述べる。日銀短観は2015年5月の「15」を最高として「12」・・・・・「7」と下降している。

大企業非製造業の部は2015年9月の「25」までは順調だったが、その後は「18」と落ちている。

一方、景気動向指数(CI)の先行指数は2015年6月の「106.3」を最高とし、その後わずかながら落ち気味である。

景気一致指数である鉱工業生産指数(2010年=100)も2015年2月「102.1」を最高とし、その後わずかながら減少し続け、2015年12月には「96.2」に落ちている。

設備投資の先行指標になる機械受注(前年比)は2015年5月「19.3」を最高として、8月9月12月は前年比マイナスとなっている。

このように金融政策は実体経済には効いていないと言える。アベノミクスの「第1の矢」たる「大胆な金融政策」は、株価の2.4倍高を誘導し、為替の50%超上昇をも誘導し、資産額の増加に寄与し、日本国の外貨資産もドル建ての分だけでも、百兆円ぐらい増加した勘定になる。このことは事実であるが、上記のように実体経済に対しては効いていないと言える。

Next: 今の株式市場の圧迫原因、諸悪の根源は原油安である

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