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株安2大要因を覆す「理外の理」 マイナス金利と原油安、私はこう見る=山崎和邦

本来国益になるはずの原油安が株安を招くメカニズム

原油輸入国の日本は原油安を国益として評価したがるが、現実には、原油安はアベノミクスの標榜する「2%目標」の大きな障害となっている。

本来国益になるはずの原油安が何故株安を招くか?これは簡単な事実で説明できる。

今日現在では世界最大の産油国は米国に取って代わったが、従前はサウジアラビアだった。そのサウジの例をとってみればこうなる。

同国の財政収支を均衡させる原油価格は約105ドル、同国の経常収支を均衡させる原油価格は約70ドルと推定される(Bloomberg,IMF地域経済見通し、2015年10月)。

従って、2014年夏から財政収支均衡レベルを割り込み、同年秋からは経常収支を均衡させるレベルを割り込み、その後益々原油価格が下落したために、サウジアラビアには原油安による膨大な赤字が積み上がったことになる。

そのため同国は背に腹は代えられず、一番カネにしやすい日本株を値段かまわず叩き売った。トヨタ株がその象徴である。

東証の2月25日発表によれば、2月の海外投資家の日本株の売り越し額は4000億円強だった。

今年に入り、売り越し額の累計は2兆6000億強になった。年率換算17~18兆円になる。史上最高の海外投資家の買い越し額は2014年の15兆円だった。それを上回る売り越し額がすでに出始めている。

昨年6月24日高値の20,952円71銭をもって、本稿ではアベノミクス相場の大天井としてきた。

これは日柄と上昇率と時価総額GDP比によって単純に述べただけのことだが、その根本には上記のような原油安の力学が作動していたのだ。

Next: 常識では原油の需給改善はないが、あえて「理外の理」に言及すると

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