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2020年「預金封鎖」への道~国民に牙をむく政府・日銀の秘められた計画

どうしても必要なGPIFの権限強化と財政ファイナンス

さて、その前提として、内需を冷え込ませないようにしなければなりません。

そのために、マスコミは、インフレが進むごとに政府債務が減価されていくので、政府のプロバガンダを流すようになります。

みなさん、タンス預金はダメですよね。株式に投資しましょうよ」と呼びかけるのです。

金利が据え置かれているので、しぶしぶ個人はメディアのお祭り騒ぎにほだされて株を買うようになります。

そのときまでに、政府はGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)に、財政ファイナンスの権限を与えておきたいと考えているようです。

現在までのところ、GPIFが国内外の株式市場で売買を行う場合、投資信託銀行を通して行っていますが、これを直接、株式市場にアクセスして、自由に株式の売買をおこなえるようにするのが財政ファイナンス権限なのです。

するとGPIFは、政府が上げたいと思っているプライスリーダーとしての銘柄に集中して投資を行うようになるでしょう。

日経平均株価指数は、東証の上場している225種の大企業の株価を指数化したものですから、その中の日経225の上昇に特に寄与している銘柄に集中して資金を投資することによって、見せかけではあっても、日経平均株価指数を上げることができるのです。

まさしく、アベノミクス再び、です。ゾンビ相場の復活と相成るというわけです。

マスコミは、それを囃し立てます。個人は、バブル崩壊の反省も忘れて、次第に熱を帯びて来る株式市場に我先にと殺到するようになるでしょう。

こうした雰囲気が醸成されてしまうと、デフレ時代に逆戻りするような利上げは誰も好まないので、日銀の利上げに国民が一丸となって抵抗するようになります。

もちろん、日本銀行は通貨の番人としての使命を果たそうというポーズだけは忘れません。実際に、利上げ実施に動こうとはするものの、結局は「民意の反映」として現状追認を強いられることになるのです。

新しい日銀の総裁は、苦悶の表情を浮かべながらも、内心では「もうすぐ、日銀の独自裁量の幅がさらに拡大し、強大な権限を手に入れることができる」と確信するはずです。

その時、黒田総裁は日銀にはいません。彼は、金融政策の失敗者として後々も袋叩きに遭うでしょうが、それが黒田総裁の役回りなのです。

こうして、日銀の金融政策の失政により、日本の中央銀行に対する信認が失われていく現状では、金利の引き上げは、まず不可能に近くなるでしょう。

これは、日銀・黒田の敗北でしょうか。否、これは日本銀行の猫っかぶりに過ぎないのです。

どんなに日本銀行がインフレ懸念を警告したとしても、日銀は本気で金利を上げる気などないのです。

日本銀行が猫から豹に代わるのは、もう少し先のことです。

それは、インフレがますます進展して弊害があちこちで出始めてから、政府や企業、個人がインフレの美酒に悪酔いさせられたことに気がつくときです。

日銀は、それまで、インフレ警戒感を強めながらも、国民世論に迎合するフリをしながらそのまま放置しておくでしょう。

消費者や企業が、もう少し痛い目に遭うのを待っているのです。

そのとき国民は、政府はまったく当てにならず、日銀こそがインフレ退治ができる唯一の金融機関であると認めるようになるのです。

このようにすれば、日銀は国民から絶大な信頼を勝ち取ることができ、ヒーローになった日銀は「物価の安定」から、さらに「通貨の安定」を計るための権限を政府に要求するのです。

インフレに苦しむ政府・国民は、日銀の要望を受け入れざるを得ない状況に追い込まれていくのです。

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