米ドル/円は下落トレンドの下落局面。上昇局面への転換は、終値で109円10銭を越えること――正五角形の黄金比率で相場を読み解く「ペンタゴンチャート」の第一人者・川口一晃氏による最新の各通貨ペア分析をお届けします。(☆ペンタゴンチャート分析<為替編>)
※本記事は『☆ペンタゴンチャート分析<為替編>』(2019年11月24日号)の一部抜粋です。興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。本稿で割愛したビットコインの展望もすぐ読めます。
ペンタゴンチャートの見方
(1)ローソク足(値段)は各辺に沿って動いたり、各点に引き寄せられる
(2)各点が変化日になる
(3)各点に引き寄せられたもののその点に到達できなかった場合には反転する
(4)中心点の上方を通過すれば次のペンタゴンは上方か真横、下方を通過すれば真横か下方に付く
(5)時間の逆行は起きてはいけないこととされている
米ドル、ユーロ、豪ドル、ポンド 各通貨ペアチャート分析
米ドル/円 上値は重たく
<先週の動き>
A点が位置する時間帯を通過した後は値を下げ、108円台での推移となり、上値の重たい印象を与えている。ただ、B点が位置する時間帯を通過した後は下げ止まりから、落ち着いた動きを見せている。
次の注目日は、12月2日前後である。
A点水準:約108円75銭
B点水準:約113円25銭
C点水準:約106円
<今週のポイント>
BCラインに注目をしたい。ペンタゴンが真横に描き足される場合に横切るライン(ここではBCライン)に到達すると、直前までの流れと逆になることが多い。すなわち、下落が続く中でBCラインに到達すると、次のペンタゴンに入ると反発することが期待できるからだ。
軟調な展開が鮮明になるのであれば、BCラインが上値抵抗線になることが考えられる。
<現在の相場状況>(基本のポジションとロスカットを含めた転換価格を提示)
下落トレンドの下落局面である。上昇局面への転換価格(買いシグナル及びロスカット)は、終値で109円10銭を越えることである。
<今週のメインシナリオ>
軟調な展開が続いている。A点が位置する時間帯を通過した直後より値を下げてきている。また、上値抵抗線BCラインが控えているからだ。この場合は107円台に入ってこよう。
<サブシナリオ>
堅調な展開に移行する可能性は残っている。上述したように、BCラインに到達することで流れが変わる可能性がある。しかも、先週末にかけて同事線に近いローソク足が出現しているからだ。この場合、109円台に乗せて高値を意識する動きになっていこう。
ユーロ/米ドル 流れは変わるのか
<先週の動き>
上値抵抗線ABラインを越えた後は、多少反発したものの買いポジションを取るまでの力強さはなく推移している。そして、先週末にはB点が位置する時間帯に到達した。
次の注目日は、12月9日前後である。
A点水準:約1.125ドル
B点水準:約1.06ドル
<今週のポイント>
先週末にB点が位置する時間帯に到達した。したがって、B点が位置する時間帯が変化日となり、新しい流れが出るのか否かがポイントになる。
下げ止まるのであれば、右肩上がりのBCラインが下値支持線となることが期待される。したがって、BCラインを割り込んでしまうと、弱気がさらに広がる可能性がある。
<現在の相場状況>(基本のポジションとロスカットを含めた転換価格を提示)
下落トレンドの下落局面である。上昇局面への転換価格(買いシグナル及びロスカット)は、終値で1.110ドルを越えることである。
<今週のメインシナリオ>
上値の重たい展開が続いている。上値抵抗線ABラインを越えたものの、その後は再び値を下げてきている。また、B点が位置する時間帯にかけて陰線が出現しているからである。この場合、1.10ドルを割り込んでいくことになろう。
<サブシナリオ>
堅調な展開に移行する可能性も残っている。B点が位置する時間帯を通過することで流れが変わる可能性がある。また、BCラインが下値支持線となることが期待されるからだ。この場合、1.120ドルを試す可能性が出てこよう。