米石油在庫は大幅増加
米エネルギー情報局(EIA)が8日発表した週間石油在庫統計によると、3日までの原油在庫は前週比1,518万バレル増となり、増加幅が過去最大となりました。産油量は日量60万バレル減の1,240万バレルで、ようやく減産の動きがみられ始めています。
原油輸入量は日量17万バレル減の587万バレル、原油輸出量は日量32万バレル減の283万バレル。ガソリン在庫は前週比1050万バレル増、ガソリン需要は日量159万バレル減の507万バレル。
ディスティレート在庫は前週比48万バレル増、石油製品需要は日量340万バレル減の1445万バレル。製油所稼働率は6.70%ポイント低下の75.60%で、08年9月以降で最大の落ち込みとなりました。
ガソリン需要の減少が顕著です。やはり、外出禁止によるドライブ需要が大きく落ち込んでいるといえます。
また、石油製品需要自体も大幅減です。ジェット燃料や工場向けのディーゼル油の需要が落ち込んでいるのでしょう。石油製品需要は過去に見たことがないような落ち込みぶりです。
世界最大の石油需要国である米国でこれだけ減っているわけですから、世界的にも減少していることは言うまでもありません。
OPECの減産だけでは不十分であり、さらなる減産あるいは生産国・生産会社のデフォルト・倒産などで生産活動が抑制されることがなければ、原油相場の回復は難しそうです。
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本記事は『江守哲の「投資の哲人」〜ヘッジファンド投資戦略のすべて』2020年4月13日号の一部抜粋です。全文にご興味をお持ちの方は、バックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。本記事で割愛した米国市場や金、原油各市場の詳細な分析もすぐ読めます。
『江守哲の「投資の哲人」〜ヘッジファンド投資戦略のすべて』(2020年4月13日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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株式・為替・コモディティなどの独自の市場分析を踏まえ、常識・定説とは異なる投資戦略の考え方を読者と共有したいと思います。グローバル投資家やヘッジファンドの投資戦略の構築プロセスなどについてもお話します。さらに商社出身でコモディティの現物取引にも従事していた経験や、幅広い人脈から、面白いネタや裏話もご披露します。またマーケット関連だけでなく、野球を中心にスポーツネタやマーケットと野球・スポーツの共通性などについても触れてみたいと思います。