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なぜ最悪な経済状況でも株価上昇?ビギナーズラックで笑う投資家がハマる落とし穴=栫井駿介

私が高PER銘柄を避ける理由がおわかりいただけたでしょうか

多くの短期投資家は、「ステージ③」で利益を出そうとします。それが彼らにとって、最も短期で最も大きく利益をあげられる場だからです。

しかし、そこに参戦するためには常に株価を見張っていなければなりません。なぜなら、ぼーっと持ったままでいるといつ「ステージ④」に切り替わって大損してしまうかわからないからです。百戦錬磨のトレーダーがいる中で、一般の投資家がそこと競うことが果たして現実的でしょうか。

また、短期取引に賭けると、ともすれば全財産を1つの銘柄に集中させがちです。そのような状況で急落が直撃したら、途端に資産を失ってしまいます。信用取引などしていたら目も当てられません。歴戦の投資家ですら、こうして資産を失ってきました。投機家として有名なジェシー・リバモアは、数々の成功例で大金持ちになった一方、4度の破産を経験し、最後は自殺してしまいます。
※参考:ジェシー・リバモア(Wikipedia)

一時の成功が、その後さらに危険な取引に手を染める要因になるのが、短期投資の特徴です。個人投資家でも、億円単位の成功を収めながら、一度の失敗で資産を失ってしまうということが決して珍しくないのです。

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だからこそ、私はそのような取引はしないと決めています。上の図で言うなら、まず青帯が右肩上がりの企業を見つけ、できれば「ステージ①」で買いたいと思います。しかし、それも簡単ではないので、「ステージ②」までに買えれば御の字です。

保有銘柄にステージ③がやってきたら、売り時です。この時ばかりは付き合っていられません。持ち続けたら、ステージ④が来るとわかっているのですから、そうする道理はありません。しかし、そのタイミング次第で利益の額が大きく変わるので「売りは買いより難しい」と言われる所以です。

すでにステージ③に突入していたら、もう私たちのゲームではありません。そこからの参戦は控えましょう。やがてステージ④になり、無残な結果だけを残します。これが、私が高PER銘柄を避ける理由です。

ステージ④を経ても良い銘柄なら、ステージ①から再び這い上がってくるでしょう。前述のソフトバンクグループでも、500円で買えていたら今ごろ10倍株です。20年かかっても年率12%ですから、悪い投資ではありません。

これで良しと考えられるかが、長期投資家としての適性ということになります。


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image by:Blue Planet Studio / Shutterstock.com
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バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問』(2020年6月7日号)より
※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。

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